第3話 夜の道

ザッ ザッ ザッ

小さな足音を立てている二人。

僕たちだけになってしまった街、こんなにも人がいなくなるものかと少しだけ驚いた。

僕自身は暗いところはあんまり怖くないからいいけど、あの子は少しだけ怖がりだから、暗闇はできるだけ避けている。

それでも、この街は少し街灯が少なくて暗いところが所々に散りばめられていた。

「暗いね・・・。」

僕が君に対して小さく呟いた。

「・・・、怖い・・・。」

か細い声で返事をしてくれたが、凄く怖がっているようだった。

早く家に帰してあげないと僕が強く思ったとき。

僕は変なものをその道で見た。



暗闇の中から足音一つ立てずに、こちら側に来たヒト。

少しの恐怖と一緒に小さな小さな好奇心。

そのヒトに注視をしてみたら、少し変な事に気が付いた。

私達と一緒の服装をしている。

私は警戒した。

服装だけが一致するならまだいい、服装どころか髪形や背丈までもがほぼ一緒に見える。

変だ・・・。

何かおかしい。

今起きていることは絶対におかしなことだ。

私は偶然の産物だと思いたかったが、次の瞬間それは偶然でもなんでもなく必然的に起きたことだったと知る。

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