18・汐里くん そして彼女はまた遠く・・


 とある仕事の手伝いにいく機会があり、そこに彼女はいた。


「・・・・。」


 やはり。


 彼女に間違いなかった。


長い髪。あの頃の吹き出物ばかりの肌は、うって変わって、今の彼女はとても美しい・・・綺麗な肌をしていた。

そんな彼女がすらりと立ち、こちらに近づいてくる。

ずんぐりと太っていた彼女は体型は昔より少し締まっている程度だったが・・・姿勢を正すと、とても綺麗なスタイルだった。

とても。


僕が見てきたどの女性より、彼女は・・・美しかった。


 女優。それが、今の彼女だった。

同級生のひとりから、去年、写真が出回ってきたときは僕もだが、皆驚いていた。

 整形すると昔彼女は言っていたのを僕は知っているが、整形しなくても綺麗じゃんと、僕は思っていたが思った通りだった。

誰もが僕を通してマリと連絡を取ろうとしたが、僕ですら分からないのだから、みんな知る由も無かった。


  

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