13 その後は・・?
「えっと・・・・。」
汐里くんが口を開く。
えっと・・・?次にどの言葉が出るのか。
すごく長い間に思えた。
キスをしたら・・・少女漫画では付き合うものなのか・・・?
「どうしようか・・・。」
いやいやいや!!!
「・・・・どうするの?。」
汐里くんが、他校に彼女がいた事を思い出した。と同時に、私はすっ・・と汐里くんから離れ、冷蔵庫に向かった。いつのまにか喉はカラカラだった。水を口に含む。ねっとりした唾液と氷のようなつめたい水がゆっくりと喉を通り、現実に戻りつつあった。
「・・・・。」
汐里くんは黙ったままだった。私は頭を垂れた。ぼさぼさに伸びた髪。スタイルがいいとは言えない自分の体型が目に入った。やっぱり。
私が、本気にされるわけがない。
「・・・・どうしたいの?。」
彼女がいる人と。
とげのある答え方を、私はわざとした。もう一度、汐里くんに触れてほしい衝動を抑えながら。
「・・・・俺は。・・・・マリと・・・。」
汐里くんがやっと口を開いた。
「マリと・・・。このまま、関係というか・・・続けたいと思っている。というか、今、思いました。」
改めたように、汐里君は座りなおしていた。
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