「応急なので、これくらいで我慢してください。

　サイズは多少大きめにしていますが、歩けないことはないと思います。

　マスターの華奢な足でも多少は傷つきにくくなるでしょう」

　履いてみて、なるほど、と七之上は思う。

　じめっとした植物を踏む感触は心地よくないものの、歩く分には支障がない。

「ほえー、見事なもんだな。サンキュ！」

「お礼は良いので、すぐに行きましょう。

　一応、倒せたか確認しなければなりません」

　慎重に歩を進めた二人は、少し歩いた先に倒れている三匹の魔物の姿を認める。

　それは小さな人の形をしていて、腰に藁を編んで巻いたものを身に着けていた。

　上半身は素裸であり、緑色の肌が露出している。

　その異様に大きな頭には緑色の矢が突き刺さっていたが、やがてその矢はゆっくりと消えていった。

　頭部に残された小さな丸い穴から青紫色の液体がゆっくりと流れ落ち、地面を少しずつ濡らしていく。

　エリザベスはそれらを見て、満足そうに頷いた。

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