第18話

「それがまさか、こんな美人な姉ちゃんになるとはねえ……」


 しみじみと呟く七之上だが、彼はエリザベスによって正座をさせられていた。


 従者たるエリザベスから、説教を受けているためであった。

 幸い、地面はそれほど硬くなく、豊富に草も生えているため、あまり痛くはない。

 痛いのは、説教時間が大分長くなっていることくらいであろうか。


「そもそも、魔物を召喚するガチャからエルフが出る筈ないじゃないですか。

 少しはその軽そうな頭に入っている脳みそを働かせて判断してください」


「はい、本当にすみませんでした」


 長時間にわたって心をじわりじわりと締め上げるような説教によって屈服させられた全裸が全身全霊をもって丁寧な土下座を決めると、エリザベスはようやく満足したようで、その説教という名の拷問を終えた。


「まったく、私のマスターは本当に馬鹿ですね……」


「ゴブリンに馬鹿って言われる人間なんて、なかなかいないよな」


 ともあれ、現在置かれている状況を二人で確認しましょう、とエリザベスは言い、一瞬で屈服から立ち直った七之上もそれに同意した。

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