第18話
「それがまさか、こんな美人な姉ちゃんになるとはねえ……」
しみじみと呟く七之上だが、彼はエリザベスによって正座をさせられていた。
従者たるエリザベスから、説教を受けているためであった。
幸い、地面はそれほど硬くなく、豊富に草も生えているため、あまり痛くはない。
痛いのは、説教時間が大分長くなっていることくらいであろうか。
「そもそも、魔物を召喚するガチャからエルフが出る筈ないじゃないですか。
少しはその軽そうな頭に入っている脳みそを働かせて判断してください」
「はい、本当にすみませんでした」
長時間にわたって心をじわりじわりと締め上げるような説教によって屈服させられた全裸が全身全霊をもって丁寧な土下座を決めると、エリザベスはようやく満足したようで、その説教という名の拷問を終えた。
「まったく、私のマスターは本当に馬鹿ですね……」
「ゴブリンに馬鹿って言われる人間なんて、なかなかいないよな」
ともあれ、現在置かれている状況を二人で確認しましょう、とエリザベスは言い、一瞬で屈服から立ち直った七之上もそれに同意した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます