第8話

 神様の説明によると、このプレミアムガチャチケットというのは一種の召喚道具であるとのことらしい。


 チケットを持って神に願えば、その願いに応じてチケットが発動し、魔物娘が召喚されるようになっているという。

 もちろん、召喚者を決して裏切らない、忠実で信頼できる従者となってくれるのであるという。

 彼女らは異世界に生息している魔物の中からランダムに選出されるため、異世界の事情について、ある程度の情報を仕入れることができるだろうとのことであった。


「ちなみに、レアの最低と最高の排出率ってどうなってんの?」


「ちょっと待ってね……。

 えーと、☆一つが最低ランクで、排出率が三割程度……。

 で、☆五つが最高ランクで、排出率は一分にも満たないってところだね」


 ちなみに、低ランクでも高ランクでも、魔物は人の形を取っているらしい。

 それゆえ、人間の世界で生きていくことは十分に可能だということを、神様は付け加えた。


「でも、二枚だけかー。

 できれば十連チケットが欲しかったところだよなあ」


「そこはほら、君の強運で切り抜ければ良いんだよ!」


「でも俺、元々そこまで運が良いわけでもないからさあ」


 七之上の不安そうな表情を見ても、神様は動じない。

 できる神様は決して相手に弱味を見せないのである。

 そこが神の神たる所以なのだ。


 ゆえに神は、優しげな笑みを見せて囁きかける。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る