第10話
「止まりな!!」
玄室の中ほどに板と
「どうも汚ねえ
「ガンドウさん、こいつらカピバラじゃない。悪党です」
「俺らだってそのぐらい見りゃ判るよ、馬鹿だねお前さん。おい、
追剥と呼ばれて、一同馬鹿笑い。頭と思しき男が自らの優位を疑いもせずバリケードの上で得物の
「追剥は
ほんげえとヤバスが嫌悪感たっぷりの声を
「フィル、かように話の通じねえ
「行けますが、どう斬れば」
「一番得意な型通りで行きな」
言うなりガンドウは左の男に向かってスタスタと歩み寄る。
余りにも無警戒に歩いて来るものだから話でもあるのかと息を抜いたのが追剥の命取り。間合いに入るや否や、ガンドウの右手が
一瞬のうちに起きた一連の出来事にフィルも、フィルと
ガンドウの助言に従い型通り、フィルは長剣を
振り返ると丁度、足を斬り払われて前にのめった追剥頭の首をガンドウがはね落とすところだった。血刀をびゅっと振ると、びしゃっと音がして二人分の血が床に飛び散る。
フィルは自分の長剣が相手の喉笛を貫く
「近頃流行りの押し込み強盗の
「ではなぜ我々を中に入れたんですか」
「そりゃあどう見たって値打ち物の
「酷いな、私はエサですか」
「そう責めるねえ。
「まあ良いよ。お前のことはお前がお決め。俺らは約束通り立会人にもなってやるよ。そこは安心おし。そろそろここを出るよ」
「出てどうするんです」
「番所でひと暴れ。落とし前を付けてもらおうじゃねえか」
「場合によっちゃあ斬ることになるね」
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