第6話:幼馴染はモテる
翌日。
昨日言った通り、雪羽はノーパンのまま学校へ行くことになった。
学校に辿り着くと、雪羽はすぐにトイレへと駆け込んだ。パンツを履きにいったんだろう。
ずっと下半身を気にする姿はなかなか楽しめた。またいつかやろうと思う。
ちなみにだが、学校では雪羽とは普通に接している。
家にいるときみたいに、いいなりにするようなことはしていない。ああいうのは二人っきりなったときだけだ。
周囲からも『普通の幼馴染』として認識されている。そういう関係だと思われるように隠しているからな。
だがそれはそれで、からかってくる奴もいる。
「はぁー。響は羨ましいよなー。美人な幼馴染がいてよー」
友人がそんなこと言いながら俺に話しかけてくるのだ。
「それがどうしたんだよ」
「だってよ。響は
「あいつとはそんな関係じゃないっての」
「本当かよ? オレならあんな可愛い子は放っておかないけどな」
とまぁ。何度もこんな感じでからかわれるのだ。
だから学校では、雪羽とはあまり絡まない。あくまで日常会話程度に済ませている。
「大体、家が隣だからって、親密なれるとは限らんだろうが」
「そうかもしれねーけどよー。もったいなくないか? あんな美人なら男が放っておかないと思うぞ」
確かにこいつの言うとおりだ。
男子の間では、雪羽はかなり人気があるほうだ。
小柄で美人、スタイルもよく巨乳、綺麗なロングヘア。人気が出ないわけがない。
ま、俺がそうなるように躾けたんだけどな。
「お、おい響。竹中が陽拠と何か話しているぞ」
「えっ?」
竹中というのは、クラスで1番のイケメン男子の名前だ。
知る限りでは性格もよく、成績も常に上位。運動神経も人並み以上。まさに女子にとっては憧れの存在だろう。
そんな人が雪羽と何か話している。
「何してんだあいつら」
「もしかして……告白するつもりなんじゃね?」
「……は?」
竹中が……雪羽に告白?
そんな馬鹿な……
「な、何言ってるんだ。いくらなんでもありえないだろ……」
「そうでもなくね? だって陽拠を狙う男は多いと思うぞ?」
「そ、そうかもしれないけど……」
雪羽と何を話しているのか気になる。
耳を傾けてみるが、少し遠くて聞き取りにくい。
「――――だから――放課後待ってるよ」
「――――」
どうやら放課後に待ち合わせするらしい。
だけど一体何のために?
まさか……本当に告白するつもりなのか……?
………………
気になる。
すごく気になる。
その後は授業に集中できず、悶々としていた。
放課後。
俺は雪羽の後をコッソリとついていくことにした。
見つからないように注意しつつ後を追っていると、校舎の裏側までやってきた。ここはあまり人がこない場所だ。
こんな場所に誘うなんて……やはり……
「やぁ。来てくれたんだね。陽拠さん」
竹中の声だ。
既に到着していたらしい。
「う、うん。それで……伝えたいことって……なに?」
「あーそれなんだけどね」
「……?」
「なんというか……その……」
「…………」
「えーと…………」
竹中の声が小さくなっていく。
「……いや。率直に言おう。陽拠さん」
「?」
「君のことが好きだ。僕と付き合ってくれないかい?」
「――!」
おいおい……
マジで告白だったのかよ……
「最初は特別な感情を抱くことはなかったさ。けど気付くと、君のことを目で追っていたんだ」
「い、いつから……?」
「いつからかな。時より見せる切ない感じの表情。それが気になって意識し始めたのかもしれない。気づいた時には、君のことを思うにようなっていた」
「そう……なんだ……」
………………
「常に哀愁漂う表情をしているもんだから気になって仕方なかった。そんな姿を見ていたら、僕が守ってあげたいと思うようになっていた。だから勇気を出して気持ちを伝えたかったんだ」
「わ、私は…………」
「もう一度言うよ。 陽拠さん。君のことが好きです。僕と付きあって下さい」
「…………」
10秒ほど経っただろうか。
雪羽の声が聞こえてきた。
「ごめんなさい……」
「…………そうか。フラれちゃったか」
竹中の声はどこか吹っ切れたような感じだった。
「いや。ごめんよ。こうなることは分かっていたけど、伝えずにはいられなかったんだ」
「えっと……私は……」
「うん。要件はこれだけなんだ。じゃあ僕は帰ることにするよ。じゃあね」
「あ、うん……」
俺はすぐさまその場から立ち去り、家に帰ることにした。
家に帰ると、自分の部屋で雪羽の帰りを待つことにした。
雪羽が帰ってくれば音ですぐわかる。家が隣だからな。
しばらく待っていると雪羽が帰ってきたようだ。
それを確認してからすぐに家を出て、雪羽の家へと入っていった。
部屋に入ると、制服姿の雪羽が立っていた。
「あっ……リョウくん。ど、どうしたの? そんな急に……」
「…………」
雪羽へと近づいていく。
「リョウくん? 何かあった――むぐっ!?」
密着するまで近づくと同時に――キスをした。
「んーーー! んーーー!?」
逃げられないように抱き着き、頭を押さえつける。
キスをした後は舌を入れ、雪羽の口の中をまさぐった。
雪羽の舌を捕えると、絡めるように舐め続けた。
俺がそうしていると、雪羽は逃げるように舌を動かし始めた。
だが逃がさない。すぐに追い詰め、再び絡めるように舐め続ける。
しばらくは抵抗していたが、徐々に身をゆだねるようになってきた。
息苦しくなってくるのも忘れ、ひたすら口の中を犯し続けた。
何度も何度も何度も何度も何度も何度も犯し続け――
終わって離れたのは5分ほど経ってからだった。
お互いの口周りは唾液でべっとりとしている。
「はぁ……はぁ……リョ、リョウくん……い、いきなりこんなことして……なんのよぅ……」
俺はなぜこんなことをしたんだろうか。
体が勝手に動いたとしか言いようがない。
衝動的に動いてしまった。
「今日さ。竹中に告られたんだろ?」
「……! どうしてそれを……」
「もちろん断ったんだよな?」
既に結果は知っているが、本人の口からハッキリと聞きたかった。
「う、うん。ちゃんと断ったよ」
「それでいい。お前は誰とも付きあうな。これからも絶対に断れよ?」
「あの……ど、どうしたの急に……」
「いいな?」
「わ、分かったよぅ……」
そうだ。
雪羽は俺の理想になるように育てたんだ。
ずっと前からそうしてきたんだ。
俺が最初に手を付けたんだ。
誰にも渡すもんか。
雪羽は俺のいいなりなんだからな。
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