VS白黒コンビ
2019・3・1
僕&津島 VS 白黒コンビ
対決の時は来た
待ち合わせ時間通りに僕たちが店に着くと、既に森川さんが店の前で待っていた
どうやら斎藤さんは野暮用で少し遅れてくるらしいので、先に三人で飲み始める
僕は森川さんの正面に陣取り飲み始めたのだが、少し飲んだだけで森川さんが機関銃のように喋り始める
話題は多岐に渡ってだが、とにかくし喋り続ける
僕も男にしてはよく喋る方だとは思うが、足元にも及ばないくらいに喋り倒す
この時点での発言割合は、森川7・僕2・津島1(切上げの1)
程なくして斎藤さんも合流
最初はおとなしかった斎藤さんもガソリンが入ってエンジンがかかると森川さんを凌駕するくらいに喋る喋る
感覚的な発言割合は、斎藤5・森川4・僕1・津島0(限りなく0に近い)
こう言うと姦しい女性にうんざりしているように見えるかもしれないが、全然そんな事はないのだ
寧ろ凄く愉快で楽しい時間を過ごしたと思う
その流れで普段は行かない二次会まで突入し、終電間際まで騒ぎまくったのだ
楽しかったのは僕の独りよがりではない
何故なら、このメンバーでこの後定期的に飲みに行く事になるからだ
別に隠すような事ではないのだが、なんとなく会社の他のメンバーには内緒で集まっていたのも、ある意味背徳感的な要素があって盛り上がっていたような気もする
飲みに行けばいろんな話をするので、各々のプライベートについても少しづつ明かしたりもしていた
斎藤美紀
34歳で御主人は僕と同じ年の40歳
子供は諦めたのかどうかはわかりませんが、今のところいないらしい
夫婦揃ってかなりの酒豪で、一緒に頻繁に飲みに出かけている
直接はのろけないけど、関係はかなり円満ラブラブの様子
森川幸子
43歳で御主人は単身赴任中
短大生の娘がいて、かなりのお母さん子らしい
噂話とワインが好き
カラオケはかなりの腕前で、リクエストするとどんな歌でも歌ってくれる
彫りが深いのでハーフかと聞いてみたが、本人の知る限り外国人の血は混じってないそうだ
津島浩二
28歳でなんとバツイチ
長身でアイドル好き
おっとりしたマイペース人間だが、仕事はキッチリやってくれる頼りになる後輩
僕=須磨義明
40歳で子供二人
仕切りたがりで時間に厳しい
趣味は料理とウォーキング
嫁は美人で家庭は円満
会合の連絡はグループライン
津島以外は既婚者なので、なにかの誤解を受けないようにと森川さんの提案だ
これまでも会社のメンバーと飲みに行く事はあったが、それとは全く違うキラキラした時間だったと僕は感じていた
距離感も程よく、いつまでもこのメンバーでいろんな場所に遊びに行き続けたいと思っていた
とにかく楽しかったのだ
しかし、ある時を境に4人の関係性は徐々に変化をしていきます
4人と言うよりも僕と彼女の関係性が少しだけ変わっていったのだ
緩やかに確実に
徐々に速度を上げながら
僕は彼女に魅かれていった
僕の態度に気づきながら
彼女は僕に応えてくれた
帰る家がある
家には待つ家族がいる
お互いに
そんな事は百も承知だ
きっかけは些細な事で良かった
軽く背中を押せば簡単に転がる
そんな関係だったと思う
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