第7話 最終ステージへ

俺達三人は、第1ステージから第3ステージまでクリアして来たのだが、ここまでのタイムアベレージは良い方ではないかと思っている。


単純に経過した時間を計算してみると、ステージは第8ステージ位までは在りそうな雰囲気だった。


このアトラクション、踏破時間は知らされているがステージの数は知らされていないからだ。


もしかすると、参加している人数か実力でステージの数が上下しているかもしれないが。



「さて、息も整ってきたし次に行こうか」

「そうね。 先に進みましょう」

「二人共、頑張って‼」



この後、俺達三人はアトラクションをギリギリ何とかクリアをしていき最終ステージへとたどり着いた。


「やっと、ここまで来ることが出来たね」

「えぇ、あと一つでクリアね」

「最後のステージは、どんなのかしらねぇ」


俺達三人の足元から魔法陣が消えて、最終ステージが始まった。


「何ここ、もしかしてこの上下している石柱を使って、あの中央の広場まで行けという事???」


「どうも、そういう雰囲気だよね」


「でも、乗り移る石柱をしっかりと選ばないと、谷底へと落ちちゃうわよ」


ティーナの言う通り結構シビアな感じだ。


「とりあえず、谷底から上昇してくる石柱に飛び移りながら行くしかないわね」


ヴィーナの意見に賛同して、俺達は最終ステージの攻略を開始した。


「ねぇジョン。 これジャンプを繰り返すから脚が辛いんですけど」


「ヴィーナの言う通りだけど、ほらもう次が来るよ」


30分後、俺達三人は石柱を何とか渡り終えて中央の広場へと到達した。



「最後の最後まで気を抜けないアトラクションだったよね」

「疲れたけど、最近ずっと暇していたから、充分楽しめたわ」

「私はジョンの胸ポケットの中に居たから、肉体的には疲れていないけど精神的には気疲れしたわ」


そんな、感想を三人で漏らしていると、中央の広場の真ん中に帰還用の魔法陣が光り始める。


「さぁ、行こう!」


俺達が、帰還用の光り輝く魔法陣に足を乗せると1Fのフロアへと戻された。


そして、出口用のゲートを通り抜けた瞬間、パン..パン..パッパン!とクラッカーの音が鳴り響いた。


「アトラクションのクリアおめでとうございます。

あなた方の、踏破時間は2時間40分でした。

記録の更新は出来ませんでしたが、踏破した方々には漏れなく贈られるこちらの景品をお持ち帰り下さい」


俺達は、踏破した記念の景品を受け取ると鉱山の建物の外へと出てきた。


「残念だったわね」

「でも、初めての挑戦にしては良い所まで行ったんじゃないのかな」

「そうそう、今度挑戦したら最短でクリア出来ると思うわ」


歩きながら今度こそはと話をしながらも、外はまだお昼を少し過ぎた処だったので、俺達は食事をする為に近場にある食堂の方へと足を進めた。

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