第232話 総ギルドマスターキアラ2
ジャイアントハーフの聖騎士リンが、3人の冒険者をシールドバッシュでぶっ飛ばす前。
そしてブラックジャガー獣人のノワが、常闇のボークを床に叩きつけるちょっと前。
更にAランク冒険者の剣聖ルイが、常闇のボークに触手で弾き飛ばされる少し前。
オトキ帝国冒険者ギルドの総ギルドマスターであるキアラが「良し! 俺もタクミの実力を見てみたい。訓練場で模擬戦だ!」と叫んだ時まで話は戻る。
「はあ"? 断る! 勝手な事を言うな。俺は見せ物じゃない。これ以上とやかく言うなら命を懸けろよ」
そう言った後、舌打ちして俺はキアラを睨む。
「がはは、威勢が良いなぁ。じゃあ、ここで俺にも特級アンタッチャブルの実力を見せて貰おうかぁ!」
(魔斧のバーゲと氷の魔女ヤヨツ、鉄拳のヤイチガの3人が飛び出したか。あいつら早すぎるよ)
キアラはタクミに走り寄る3人の冒険者を見て、慌てて大剣を鞘から抜くと、身体を沈め跳躍する予備動作を行う。
そこで俺は時を止めた。
後ろを振り替える。
常闇のボークって奴が闇の触手を出しているが、ノワも魔王の本を持って触手を出しているから大丈夫か。
ボークの触手はノワの触手と比べるとショボいしな。
そして会議室の中に目を向ける。走って来る3人の冒険者は、リンがパラディンガードを発動してるから良いとして……。
でもちょっと心配だから後ろの二人はこうしてっと。
二人の冒険者は、アイテムボックスから雷の杖を出して痺れさせた。
会議室を神眼で見回す。
おお、Sランク以上の冒険者ばっかりだ。
俺達を消す気だったのか?
ん! テーブルの下で震えて両手を合わせてる女がいるぞ。
げっ! 良く見たらエルフのババアじゃねえか。何やってんだこいつ。
まあ、ババアがいるなら殺さなければ何やっても平気だな。エルフ秘蔵のエリクサーを持っているだろう。
さて……。
俺はババアとキアラ以外の全員に、雷の杖で軽い雷撃を放つと一旦雷の杖は仕舞う。
そして聖剣を取り出し、武器を構えている奴達と魔法を放とうとしている奴達の両手両足を斬り落とした。
半分ぐらいの奴等は手足を斬り落としたかも。
そのまま、キアラの前まで進み、やくざキックで蹴り倒した後、当然キアラの両手両足も斬り落とす。
「お仕置きの時間だな」
俺は聖剣を収納し、キアラに馬乗りになると魔王の手甲で一発殴った後、時を動かす。
「ぎゃあああああああ」
「お、俺の手があああ足があああああ」
会議室内は阿鼻叫喚の地獄絵図と化した。
「おい! キアラ! 俺達を殺す気でコイツらを集めたのか?」
「うがっ! いたいたいた痛いいいいい! 貴様あ、俺に何をした! ただで済むと思うなよ」
バキッ!
魔王の手甲でキアラを殴る。
痛さ100倍だからね。しかもレベルも上がってるし、創造と破壊の神シヴァの加護も得てるから破壊力が大幅アップしてるよ。
「答えろ!」
「ひぃ、ころ、ころ、殺す気なんてないいいいいい」
ドカッ!
「ひでぶっ」
「じゃあ、何で俺達を呼んだ?」
「ま、ま、ま、まおおおおうが……」
ドカッ!
「いだっ!」
「ちゃんと答えろ! 腐っても元SSSランクだろ!」
「ああああああああああああああああああ」
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