第15話 馬車?
ちゃっかりエルフの秘中の秘薬『エリクサー』を、無理矢理お土産に貰って冒険者ギルドを後にした。
冒険者3人とサブマスターを倒して、俺のレベルは29に上がっていた。
レベルの上がりが悪くなってるか?
俺と聖騎士リンとコボルトのコウキは、街中の食堂で昼食を食べた後、教会に戻って来た。
教会に戻ると倉庫に行き、用意して貰った食糧やその他旅で必要な物をアイテムボックスに収納する。
出て行く前の挨拶をする為、教主レンの執務室に寄ると、「馬車を用意した場所まで同行します。」と言われたので、一緒に向かう。
「ビックリしますよ。」
教主レンは
「そんなに凄い馬車なの?」
「まあ、見て下さい。」
「あまり目立つのは困るんだけどね。」
「速度優先とお聞きしてましたが?」
「確かに速い方が良いけどね。」
教会の裏口から出ると・・・。
「!!!」
驚いた。
馬じゃ無くて竜じゃん。
しかも恐竜。
トリケラトプスだ。
目の上に2本の角、鼻の上に1本の角、合計3本の角を持つ事を由来とした名前だったはず。
体高は2m。
聖騎士リンの身長とほぼ同じだが、全長は9mあるので、かなり大きい。
馬の体高が1.8mぐらいなので、御者席から前を見る事に、問題は無さそうだ。
後頭部に特徴的なフリルがあり、口は鳥の嘴の様だ。
「この世界では地竜と言い、馬2頭の馬車の2倍の速さで走ります。」
教主レンが説明する。
「凄いねぇ。エサは何?」
「雑食なので何でも食べますが、取り敢えずのエサは用意しました。アイテムボックスに収納して下さい。」
後ろには草の山。
あれぇ?確かトリケラトプスは草食だったはずだけど、まあいいか。
雑草の山をアイテムボックスに収納した。
「言う事を聞かせられるのかな?」
「聖騎士隊でも1頭飼っているので、リンが慣れてます。」
リンが後ろから声を掛けてきた。
「問題御座いません。お任せ下さい。」
「なるほど、良く手に入ったね。」
「タクミ様が王家の宝物庫から、根刮金貨を奪ったのでしょうか?王家から色々な物が売りに出されています。その中の一つでした。」
「そ、そうか。」
どうです!ってドヤ顔の教主レン。
折角、用意してくれたので、ここは御礼を言っておかないとね。
「有難う。助かったよ。」
「使徒タクミ様の手助けが出来て、幸せで御座います。」
教主レンは頭を下げる。
俺達はトリケラトプスに馬車?を引かせて教会を出発した。
御者はリン。
リンの隣にコボルトのコウキも座り、地竜の扱いをリンに教えて貰うそうだ。
王都の門に到着。
リンが馬車から降りて、門番と話していると。
追い掛けて来た馬車。
「待てええええい!」
大声を出す男。
馬車から女の子が降りて来た。
「そこの地竜を、私に差し出す栄誉を与えるわ!」
ん?面倒な奴が出て来たなぁ。
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