第13話 助太刀
あんな中とびこめるわけないだろ。
ご愁傷様。
友人は次の周回にいってもらおう。
もともと、たいして仲がいい友達じゃなかったし。
次はもっと俺より頭のいい奴を見つけて頼るだろ。
俺は見なかったふりをして、その場をさろうとした。
けれど、「あーくそ!」
俺は、教室の中に踏み込んで、綾香を羽交い絞めにする。
うわ、その腕どうなってるんだよ。人間が動かせる範囲超えてるって。頬かすったぞ、カッター。
めちゃめちゃに動き回る綾香。
押さえているのはやっとの思いだ。
「おい、屑教師、なんとかこの子をおとなしくしてくれ!」
「ひいい!」
あっだめだこいつ。
「おい、玉砕野郎」
だから友人に声をかけるのだが、なんか綾香の肘でも腹にはいったのか、悶絶してる。
使えねえ。
なんだよ、俺が一番いま危ないじゃんか。
「誰か、何とかしろよぉ!」
助けるんじゃなかった。
本気でそう思った。
ループしても平気でいられるほど、バカでもサイコでも決意がみなぎっているわけでもないんだよ。俺にこの状況は荷が重い。
なんて思っていると、萌絵ちゃんがやってきた。
「「危ない萌絵ちゃん!」」
友人と仁志が説得しているが、萌絵ちゃんの歩みはとめられない。
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