第64話 探索
ガン鉄に行き、大地の大穴に入って探索しています。ギリギリ、一人が通れるくらいの足場が螺旋状にありますが、地底までは、降下していきました。
『うわー、地面がゆっくり沈んでいく💦』
『王子、大丈夫か!?』
バッドは、ゴリマッチョの仲間に助けられました。
『キュウタ、助かったよ!』
『全く、助けに来た奴が逆に救助されてどうする💢』
『とても柔らかい地面だ。もしかしたら、落とされた者の落下速度を和らげてくれて助かっているかも知れないな。』
『横穴を見てみろ、これ以上、崩落しないように何者かの手によって補強がされているぞ。』
『本当だ。キュウタと俺の班で二手に別れて探索しようよ。』
『ああ、大地の状態からして、いつ崩落してもおかしくないから皆、きおつけるようにな。』
『はいっ!!』
左右に5名ずつに別れて探索です。横穴は2人が並んで歩ける程の余裕があります。所々、日の光が差し込んでいる場所がある洞窟内を進んで行きました。
左側を進んで行くと洞窟内の景色が一辺して青く輝いています。その、平らになっている場所には、疲弊しきった者達が横になっています。
『おい、助けに来たぞ、大丈夫か!?』
『助けて、ほぼ水を飲むだけで過ごしてるんだ…』
『気を失っちまっただけのようだ。』
『僅かだが皆、息があるぞ。』
『ダメだ、奥も続いてるがかなり狭いぞ。』
『こっちは、骨になっているし、既に死んでいる。』
ツーツー
『おい、聴こえてるか?』
『ええ、聴こえているわよ。』
『そうか、水だけで生き延びている12名を発見したぞ。』
『分かったわ。きおつけて運んで来てね。』
『おう、任せとけ!』
プツン
『全員、一人ずつくらいなら運べるよな?』
『バッド王子、当たり前です。運べる力がある者として人選されてるんですよ。』
『ちょうど、反対側を探索していたメンバーも来たぞ。』
『おう、右側は崩落していて行き止まりだったぜ。』
『その奧は、俺ら5人の見解じゃあ、完全に塞がっている。』
『王子と俺が二人運ぶから、後は一人ずつ運んで欲しい。』
『いや、キューベイも2人運んでバルドは、このまま探索継続してくれ。』
『皆と違って小柄で、マッチョでもないけど一人ぐらいなら持てるよ💦』
『奥もあるが、かなり狭いから、小柄なお前だけが探索に丁度いい筈だ。』
『本当だ、俺なら難なく探索できるから、見てくるよ。』
『通信機と、水でも普通に潜れる木らしいぞ。この二つを持っていけ。』
『分かった。運ぶのは、問題ないと思うけど、ぶつけないようにきおつけてね。』
『おう、そっちもきおつけろよ。』
バルドは、一人狭くなった道を進んで行きました。どんどん水が増して行き、体が水に浸かっています。潜って狭い通路を緩やかに上へ向かって行きました。日の光が差し込んでいるのが見えて広い場所に、出て来ました。あの洞窟は湖と繋がっていたみたいです。
緑色の低身長のおっさんを発見しました。
『 しまった、遂に生きてる事に気付いてたどり着いちまったか💦』
『ちょっと、待った。俺は、ストーン族に対抗する者だ💦』
『そういやあ、妙な断末魔が響いていたが、お前が殺したのか?』
『俺じゃないが、助ける為に暴れ回っている本隊がここにいた連中は倒したぞ。』
『じゃあ、洞窟内で動けない連中に知らせねーと行けねーな。』
『安心しろ、中にいた12名は、俺の仲間達が宇宙船まで運び込んで、今頃は治療を受けている。』
『チョビヒゲオヤジ、危ねーえ!!』
バルドは、飛び蹴りを喰らわされた。
『痛ってーえ💢』
『バカが、敵じゃねえから謝れ。』
『そうか、悪かったな。』
『二人も、かなり痩せ細ってるね。』
『ああ、俺たちだけしかここを行き来、出来ないからな、最後の食料の要だ。』
『たまに魚を取っては、下にいる者に振る舞っていたが、取れる量事態が少ないから最近は食べてねえ。』
『そうか、乗ってきた船になら食料があるぞ。』
『大地を歩く体力までは、残ってねえぞ💦』
『分かったよ。連絡してみるね。』
ツーツー
『2名発見したよ。場所は、探索で入った穴から離れた湖の所だ。』
『分かったわ。皆、戻って来ているから、行くので待っててね。』
『はーい!』
プツン
『すぐ、来てくれるってさ♪』
『すげーえな、今、この丸くって小さいのから、女の子の声がしたぞ。』
『凄いでしょ、未来からこの時代を救う為にやって来た技術者が僕らに味方してくれているんだ。』
『救うんならもっと早く救って欲しかったぜ、未来人ならな💧』
『もっと速かったら、女の子達が別の場所に移動させられる事何てなかったのに…』
『俺は、この時代に住む者で未来人は、3人しか見た事ないよ。』
『速いな、もう船が来たぞ。』
探索で発見したのは、14名で全員、男です。やはり、女の子達は、何処かに移動させたようです。
ここへ連れてこられた目的は、大地に広がっていくヒビを直せと無茶な要望の為でした。残念ながら、止める術がなく、男は痺れをきらしたストーン族によって全て大地の穴に落っことされたそうです。助かったのは、上手く水と風と大地のエレメントを駆使して、泥沼の様に変えた地面をクッションにしたから助かったそうです。空を飛べる者もいたが、何処に助けを求めれば良いかも分からず、洞窟内部で暮らしていたようです。
カメラで地上探索をくまなくしてもらったが、研究施設的な場所は、見当たりませんでした。敵の故郷の惑星は、蛇足族の故郷、ヘドロン以外なら探索をしているが、普通の家や納屋などがあっただけで、筒型宇宙船が量産出来るような施設はありませんでした。
穴の中に落とされていた見知った種族は、猪豚3名、角執事2名、緑人2名、吸血族の3名です。
新たに判明したのは、連れ去られた者の中に
馬族とドワーフの4名は、話が聴けるほどに回復次第、話が聴きたいので船の中に寝かせたままです。その他の10名はユートピアへ置いていき、吸血族6名は故郷へ返しました。
馬族は、ひょろ長い顔にピーンと立ってる耳に垂れ下がった尻尾が特徴的です。
ドワーフは、低身長で牛の角が生えていてかなり筋肉質な体をしています。
以前は、惑星間を又に掛けて配達業をしていた馬族が最初に捕まった可能性が浮上しました。一時、運びやを見なくなって流通が滞っていたので彼らが捕まっていたのなら、ドワーフ族と協力することで宇宙船を量産出来る技術を持っている確率が高いです。
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