第14話 修行の日々
二人は足の早い方だと自負していて1日で鬼ごっこを終わらせてやると息巻いていた。平原ならすぐ捕まえる事が出来ただろうが慣れない山道に亜熱帯の気候が体力をすぐ奪っていく。朝から晩まで、3日走っては1日海トレのサイクルで毎日が過ぎていく。1ヶ月に一度の休息日があり鬼式マッサージが行われる。居候のお礼に村の手伝いや食材確保に尽力したりする日でもある。
鬼ゴッコは第60回目にようやくシュラを捕まえる事ができた。次のステップは足に5キロの重り付きで道場にて目隠しをして相手の攻撃を避けるあるいは防ぐ心眼を開く鍛練だ。道場に入って来て竹刀で攻撃かボールを投げてくる。あるいは、お互いの位置を探りあい相手に攻撃を仕掛けるまさに精神修行だ。最初は気配を感じとれず頭にたんこぶ作ったり、正面衝突など散々だった。
海トレでは、最初泳ぐ事さえ出来出来なかったウィルの泳ぎが格段に上達した。サーフィンの波乗りができるようになった。水の上の不安定な足場での修行でバランス感覚を養った。
雷のエレメントを身につけると雷が鳴り響く大雨の日は落雷地帯の禿げ山の上に座禅をくみ座った。自らが避雷針となり雷を受ける修行をした。外からの力を取り込み自らの力に変換する業だ。
格闘技や剣術鍛練、強者との対戦、慣れてくると足の重りは少しずつ重くしつつ、ある男とも出会って秘密特訓を得て5年間の修行を終えた。
現代に戻るとグーっとお腹の音が鳴り響いた。臭いに釣られて外に行くと大きな鍋に食事が用意してあった。全員お腹が減っていたらしく鍋はあっという間に空っぽになって食べ終わるとすぐに眠こけた。
次の日皆との再開や力試しを楽しんだ。
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