第3話惑星ザバン

 94代目国王は3年半もの苦行の末、火のエレメント耐性を身につけた。これで小惑星にいるもう一人の息子のリュートに会いに行けると喜び、物資を大量に積んで旅立った。

 一方、レオンは王様が一人で宇宙船に搭乗している夢をみていた。突然、航路を外れてゆっくりと黒い穴に吸い込まれて行って食べられてしまう悪夢を観ていた。飛び起き、慌てて部屋から宇宙ポートまで急ぎ走ったが宇宙船が空に舞い上がっていて一足遅かったようだ。見送っていた両親に『そんなしかめっ面しないの』と怒られた。

 リュートの所に行くと言う話を小耳に挟んで飛び乗るつもりでいたと勘違いした母は父に提案した。 『今日行く公務にレオン連れていってあげて』

その言葉に目を輝かせて、父の返答を待つ息子

『父さんの質問に答えられたら連れていぞ』

 問題 公務先の深海族の惑星名と特徴を述べよ!

 『え~とね、惑星はシーマザーで海の面積が大きくて足がフィンになってて体の何処かにヒレがついてるんだって!』

『正解だ!ご飯を食べたら公務に行くとしよう』

父は満面の笑みでレオンの頭を撫で回し、肩車をしながら3人は仲良く宮殿の食卓へ直行した。

 3歳のライガも交えながら食事をしていると、一礼をして白銀の短髪で狼の獣人で騎士団長のラルフが公務護衛のために福王を迎えに来ていた。

『ラルゴ速いな、レオンも連れていくことにしたから俺たちの護衛宜しくな!』

 『福王様、王子専用護衛にボルフを任命して4人で行きませんか?』

 『父上、専用護衛なんて必要ありません💦』  『いいえ、お祭りも行くでしょうから』

『流石に良く分かってるな、4人で行くとしよう』

レオンは反論したがスルーされてしょんぼりしていた。宇宙ポートで4人は落ち合い宇宙船に乗って出発した。



 

 

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