第92話 エピローグ 三

 「昨日は本当にすみませんでした。それで、僕考えたことがあります。

 僕も平沢さんが好きです。それは、あなたが『ゾンビ』であろうと、感情がなかろうとそんなこと関係ありません。

 だいたい、人間の感情の定義って何なんでしょう?僕は心身問題が専門なのですが、その専門の僕にもはっきりしたことは言えません。はっきり言って分かりません。それに、電気信号なんて神経にみんな流れてます。そんなの、みんな共通のことです。それが『ゾンビ』にだけ特殊なこととは、僕には思えません。」

「―中野さん?」

「すみません、話それました。

 …とにかく、僕は平沢さんのことが好きです!あなたに感情がなかろうが、電気信号の羅列だろうが、私はあなたという『1人の人間』が、大好きです!

 だから言います。平沢さん、僕と付き合ってもらえませんか?」

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