第65話 恋の話 八

 『やったー!』

その日家に帰った後、僕は自分の部屋で1人で喜んでいた。

 それは寒い時期のため布団にくるまりながらのこと。その布団はもちろん温かかったのだが、その日の僕はそれだけではない温かさに包まれる。

 また、何度も何度もプラネタリウムに誘われた場面を思い出し、笑いが止まらない。

 そんな様子をもし他の人に見られていたら、間違いなく気持ち悪がられるだろう。

 『でも勘違いしちゃいけない。今回はたまたま平沢さんがプラネタリウムに行きたかっただけで、たまたま僕がそこに居合わせただけで、たまたま…。』

 でも、それでもいいと思える自分がいる。

 僕は確実に、平沢さんに恋をしている。

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