第29話 宇宙の話 二

 「あっ、平沢さん今日は眼鏡かけてるんですね。」

「ええ、主に研究室にいる時には。」 

「おっ、どうしたどうした?

 美宇ちゃんの知り合いか~?」

僕が平沢さんの研究室に到着した時、そこにいたのは3人。うち平沢さんを除く2人はそれぞれ男性と女性であった。

 そしてその内の男性の方が僕に話しかける。

「はい、そうです梶野(かじの)先輩。」

「おっ、美宇ちゃんが男連れてくるなんて珍しいなあ!」

「―いえ梶野先輩、決してそんな関係ではありません。

 私たちはこの前たまたま出会っただけですので。」

 その後平沢さんは簡単に梶野先輩というその男の人に僕たちのいきさつを話す。

 「そっか~そういうことか~!

 マジでたまたまだな。

 まあ美宇ちゃんは俺の野球部の友達紹介しようとしても断るばっかだから何かおかしいとは思ったんだよな~!」

「先輩、余計なことは言わないでください。」

「おっ悪りぃ悪りぃ!」

 …どうやら「梶野先輩」は野球部らしい。

確かによく見てみれば「先輩」は筋骨隆々で僕とは違って運動もできそうだ。

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