レッツヴィーガン


おれは昨日、動物を食べた

なんていう動物だったかは忘れた

「えーかわいそう」

きみは言った

いやーんって感じ

「あんたは動物、食べないの?」

尋ねた

「食べない」

はっきりそう言われた

あっそう

「じゃあ今日の昼飯は何を食べたの?」

「とんかつ」

彼女の目はとても澄んでいた

まるでアルプスの清流のようだった

だが澄んでいればそれで良いというわけではない

放射性物質だって澄んでいるわけだし


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る