第7話
先行して斥候していたミーナが木陰から現れ、森の奥を指差す。
「居たわ。この先の開けた場所に潜んでる。寝ているようだけど、警戒は解いてないから、近づいただけで気づかれるわ」
「ああ」
「もう一度言うわよ。今回は諦めて引き返しなさい」
「倒してくる。待っていろ」
冷たい口調で言うミーナに気を留めること無く、デュロイは装備を再確認し、ミーナの指差した方を見つめる。
「はぁ、もういいわ。いってらっしゃい。無理しちゃダメよ」
諦めたように言うと、両手でデュロイの右手を包み込むように手綱を受け取り、瞳を見つめる。
「生きて帰って来なさい」
ミーナの言葉に、デュロイは無言のまま振り返ること無く森の奥へと進んでいった。
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