ラブコメではないね

1章の高校生編までは完成品。数多のラブコメの中でも至高に近かった。この部分までならどんな人にでも最高に面白いと思う。しかし2章の大学生編から雲行きが怪しくなり、3章の社会人編で完全に壊れた。仮にも1章、2章においてメインヒロインかつ主人公の恋人だった女を他の男とくっつけるとは。社会人編からが蛇足としか思えないレベルである。いやむしろ大学生編までが無駄だったまである。どうせ別れさせるのにあそこまでのイチャイチャは必要だったのだろうか。
この小説を読みに来てる人たちの年齢層は定かではないが、社会人もかなりいるとは思う。でも恐らく男子高校生あたりが多いのではないだろうか。その年頃だとかなり発想力も豊かだし、物語に感情移入もできると思う。しかし逆にそういう人たちにとってこの作品は地獄である。
現代ハーレムラブコメにおいてハーレムエンドなんてものは稀である。普通は主人公は1人を選ぶし残った他のヒロインたちはもちろん物語の後に別の男と結婚してると予想される。でもその描写を物語の中に入れるだろうか?いや入れない。そしてそういうヒロインたちも主人公の後にまた恋をしてその人と結ばれての愛のある結婚だと思われる。しかし本作においては全くそれには当てはまらないのである。
1番初めに述べた通り、高校生編までは誰にでも楽しめる。胸糞待ってると知りながらその前部分まで見れる人や圧倒的鋼メンタル持ってたり、感情移入しにくかったりする人にとってならばかなりの良作になるのではないだろうか。