エピローグ 終売です




 七月直前、うちのコンビニが潰れた。


 もうずっと危うい状況だったので大往生とも言える。

 すぐ路頭に迷うことはないが生活は厳しくなり、俺は新しいバイト先のホールで毎日怒鳴られている。

 練習にも出れなくなり、諏高祭は欠席した。



 シミズレイネは転校した。

 親の仕事の都合で、行き先は東京トーキョーのどこか。

 俺は知らなかったが、ずっと前から決まっててみんな聞いてたそうだ。

 噂では渋谷シブヤでスカウトされ、何かの読者モデルを始めたらしい。



 最近学校ではほとんど寝て過ごすようになった。

 音楽を聴くのも止めた。頭が痛くなる。



 一人で弁当を食べていると、級長の女子が「えーとゴメン、夏休み前に諏高祭の打ち上げやりたくて……ゴメン名前何だっけ?」と聞いてきた。

 俺は「ヤナギサワです、パスで」と答え、弁当に戻る。


 終わり。














「って、こんなんで終われるかーい!!」





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