第2話 邪魔な虫1



 妹に近づく邪魔な虫は、俺が排除してやる。

 ふっふっふ。

 苦労して、小学校に行くフリをしながら幼稚園にきてやったぜ。


 さてと、妹はどんな具合かな。


 幼稚園でお遊戯会の練習をしているようだ。


 短い手にポンポンを持って、一生懸命振り回してる。


 かーわーいーいー。


 おっと、見とれてる場合じゃない。


 俺には重要な使命があるのだ。


 邪な輩から妹を守らなければ!


 むっ、誰かが和沙に近づいている。


 誰だ、貴様。

 今すぐ排除してやるっ。


 まてまて、落ち着け俺。

 はやまったらいかんぞ。


 視線の先、和沙に近づいたその男は、「一緒に練習しよう」とか言ってなんと和沙のかわゆい手をぎゅっと握った。


 あいつ、後でころす。


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