第二幕
どこでもドアーー!
*
――スポットライトが月の光のように星佳を照らす。
●星佳
「私は、いつまでも、こうやって彼に縋ってしまう」
曲が流れる。
――照明次第に柔らかく明るくなる。
星佳、伴奏の間にゆっくりとマイクを取りに行き、またドアの前の階段に座り一曲歌う。(○○)
*
曲が終わると、辺りは静まり返る。
そのとき、星佳が座っている階段の後ろのドアが、コンコン、とノックされる。
星佳、驚き、ドアから少し離れる。
●星佳
「ど、どちら様ですか?」
◎死神
(コンコン)
ドアを叩く。
●星佳
「こ、これはただのセット。張りぼてだし!だ、誰よ?」
立ち上がり、恐る恐るドアの向こう側に回り込む星佳。
●星佳
「あれ、誰もいない」
◎死神
(コンコン)
ドアを叩く。
●星佳
「は~、なんで?」
慎重に、ノックをし返してみる。
●星佳
「……入ってます……」(震えた声で)
◎死神
(コンコン)
●星佳
(コンコン)
◎死神
「……」
星佳はドアに耳を押し当て、中の様子を窺おうとする。
静まり返る――。
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