2085年10月17日
これまで日記を残してくれた自分に感謝する。
何も覚えていない。
信じられないが私はいま火星にいる。
らしい。
私はまず火星に関する事を調べることにした。
フロントで火星博物館があるとの情報を得る。
火星博物館に向かう。
ここからは火星博物館で私が得た情報をまとめる。
まず火星のテラフォーミングの歴史。
テラフォーミングとは人が住めない環境を、
人が住めるようにすること。
まず原初の火星は今より大気が希薄で、
人は生きられなかった。
その原因は火星の重力が地球の3分の1しかなく、
大気を火星上に引っ張って止めておく事が
出来ない事にあった。
そこで人類はまず火星の重力を上げる事にする。
火星の直径は地球の2分の1しかなく、
質量は地球の10分の1だとか。
惑星の重力はその質量に比例するらしい。
そこで火星と木星の間に存在する小惑星帯、
アステロイドベルト(隕石が大量に浮遊する場所)
から隕石を大量に運び火星に落とす事が行われた。
軌道を計算し隕石を火星の方向に飛ばすだけで、
後は火星に近づいた隕石が勝手に、
火星の引力に引かれ自由落下する。
いちい運搬せずにアステロイドベルトの中で、
隕石を火星に向けて打ち出すだけなので、
効率はいいらしい。
これで大量の隕石が落下した火星が、
原初の地球のようにマグマの星と化す事は
なかった。
それは火星の引力が少なかったのと、
隕石のスピードを絶妙に調整したためである。
こうして地球の大きさを1とした時、
火星の大きさが0.7までちかづいた所で、
火星が再び冷えるのを待ち、
大気を生成するも類を
当初水が無いと言われていた火星には、
凍りついた大量の水が地下に眠り、
火星は海の星に生まれ変わる。
足りない水は氷惑星を落とすことで補った。
これは火星を、再び冷やすのにも役立った。
も類により生物が生きられるだけの
ギリギリの酸素を供給された火星は、
テラフォーミングの第一段階を終える。
現在火星の重力は、
体重60キロの人が40キロになる程度。
その後植物を植え付け。
昆虫を放ち酸素濃度を上げる。
とは言え現在の酸素濃度は、
地球の3分の2程度らしい。
こうしてテラフォーミングを終えた火星に、
いよいよ人の移住が始まったのは今から14年前。
火星の1日は現在24時間24分。
当初24時間40分あった火星の1日は、
火星の自転が速まるように隕石を落とし、
自転速度を加速して地球の1日に近付けたそうだ。
また一年は当初の約687日から、
現在600日になっている。
これは隕石を落としたときに、
火星の公転軌道を太陽に近付けた為である。
これにより地球との距離は若干縮まっている。
とは言え、宇宙船での航船は、
約1ヶ月から6ヶ月かかるそうだ。
これは地球と火星が違う速度で公転しているため、
出航する時期によって距離が変わるためである。
CDの円盤状で回転する星々。
時に近づき時に離れる。
現在、地球と火星が近づくのは3年に一度である。
オリンピックも3年に一度の開催に改定された。
(火星人類がオリンピックに参加できるよう)
当初、
地球の南極ほどに冷えていた火星の平均気温は、
現在40度からマイナス30度で安定している。
これが私が火星博物館で得た情報の全てである。
─7─
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