第4話

とにかく寂しかった。

会う人会う人に嫌われて、悪口言われて、誤解されて……

誰もわかってくれる人がいない。

親も私を見放した。

ひとりぼっちで、これからも生きていかなきゃいけないんだ。


みんなには誰かがいてくれるのに、私にはいない。

子供の頃に当たり前にもらっているものを私だけがもらっていない。


くれそうな人はいたが、いつのまにかいなくなる。

そして独り残される。


そんな時に、あいつがいてくれたら、と思う。

だけど私は死ぬほど欲しいものを拒否した。

そしてあいつに謝る前に、いなくなった。

手の届かない場所から、迎えが来た。

それは、本当に突然だった。

海の女神に呼ばれて逝った。


それは、高校時代まで遡る。

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