「私はねえ!名誉ある東京都退魔師特別ボランティアなのっ!」

「ただいまあ・・・」

家に帰ると妹が出かけるところだった

「あ・・・行ってらっしゃい」

妹は私に対して「フンッ!」って顔で出ていった。

「麻衣頑張ってるね」

私が言うと母は

「そうよぉ、去年、退魔師の素質があるということで選ばをれたんだから、頑張ってんのよ」

「へーえ、おマーリーさんがっばってるんだ、私そんな素質ないからなあ」

「麻衣は昔から頑張り屋さんでしからね、久美子も見習わなきゃ、オネーさんでしょ」

「・・・・ハイハイ」

私は着替えてくると母と夕食の準備を始めた。

いつの間に麻衣は退魔師なんかになったんだろう、前は小学校の先生だったはず。

なんか、歴史が改竄されてない?

それとも私の思い違いだった?

よくわかんないんだけど

「麻衣の分は?どうしておくんだっけ?」

「ラップかけといて。帰ってたら食べるから」

麻衣の分にラップをかけて冷蔵庫に入れておく。

今は気温が高いから外に出しといて傷んだら大変だ

「あー冷蔵庫に入れといたらいいよね、帰ったらレンジであたためるということで」

「うん、入れといて、帰ってきたら出して食べるだろし」


テレビを見ると退魔師ボランティアの募集をやっていた。

なんでも都内な高校、大学で、17歳から22歳、適性テストの結果、才能や適性があると退魔師ボランティアとして採用されるらしい。

「え?ボランティアなの?」

「ソーよー、お金で働く警察官では役に立たないから、ボランティア、やる気のある人材を集めてるんだって。

すごかったよー麻衣ちゃん、大学卒業したら先生になるつもりだったけど、大学の先生や都の人や警視庁の偉い人が毎日来てね。

ぜひとも退魔師としてボランティアやってほしいって

ボランティアだから、学校にも行けるし、会社にも勤めてられるからね」

「ふうーん

仕事でやってるんじゃないんだ。

すごいね。」

「ソーよー、こういうのは本人のやる気が必要だから、ボランティアでないとだめなんだって」

「え?ボランティアということは、お金は出ないんだね」

「当然でしょう。ボランティアなんだから」

なんか釈然としないなー

私は部屋に戻り、そのまま寝る。

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