「うっさいんじゃ」
帰りしな、あのオタクがまた寄ってきた
なんかちよっといざいんですけど
「ねえねえ、じゃあさ、あの、蜘蛛を倒したのってあれ何?」
「は?」
いやアンタどこまで見てるのん?
「何の事?」
「だからさあ、警察が蜘蛛にやられて、平田さん、何かやったでしょ」
「しらないわよ、気になるならあの公園にまた行ってきたら」
「なんだよおい、優しくしてたらつけあがんなよ」
オタクが腕をつかんで私を壁におしつける
「キャッ!」
「甘い顔してたらなめんなよ、お前、何か武器を隠し持ってるだろ、自衛隊から何か盗んできたか、それを警察に言われたくなかったら大人しくしろよ」
「ちょっと!手を離せ・・・・・」
いやじっさいそんなに強い力じゃないんですぐに押し返せるんだけど、周囲に人がいる状況でそれは私の正体がバレるのでヤバい
この世界で勇者の力はヤバいっしょ。
「ちょっと、やめろよ」
急に目の前のオタクが消えたかとおもうと営業部のイケメン課長がオタクを押しのけて私を抱きしめる。
「池綿課長・・・・・・・」
うわー3年ぶりに見たイケメン・・・・・・・でも恐妻家だ
「ありがとうございます」
「大丈夫?つか、いったい、何だったの?」
「はあ、私を何かアニメの主人公と間違えてたみたいです。ありがとうございました。あーん、こわかったあ・・・・・」
ちょっとくらいしなだれてもいいよね
「これは君のところの課長に言っとくわ、あれは、小田だったよね」
「そうです」
周囲が私達を見ながら通り過ぎる
やっべ、恥ずい
「あ、じゃあ私はこれで・・・・・」
そうやって私は駅に向かう
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