「ねえねえ・・・」

コーヒーを飲みに立ち上がると3つほど向こうの机の小田に呼び止められた、彼はいわゆるオタクである。

普段なら毛色の違う私に声をかけてくるなんてーことはないのだが。

「ねえねえ、昨日、あの公園にいたでしょ。」

「昨日って?」

「ほら、警察が妖怪をやっつけた」

「ああ・・・・別に、警察が来て、やっつけて、それで終わり、ああ、ちょっと事情徴収みたいなことをされたかなーってトコロ」

「ウッソ、俺、平井さんが警察の車に乗せられるの見てたんだよ。」

「だから警察が近くの駅まで送ってくれた。でも、ココらへん妖怪が出るなんてびっくりだよ。」

「だからさ、土地が安いからココらへんにビル作るとかって多いんだ。ウチもそれ」

「へえーオタクくんよく知ってるじゃん・・・って、もういいかな?あんまりこうやって話ししてるの見られると何だからさ・・・・」

向こうから総務の女性社員がやってくる。

男と喋ってるととかさ、噂がうざいんだよ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る