教職員と校内チッェク


 二十五名の教員さん、三十五名の職員さんが決まりました。

 職員さんは、司書や運転手、園芸土木担当、建物保守、セキュリティ担当、栄養士、調理員、事務長、医療担当、会計担当、法務担当、などなど……


 稲田さんが教員さんに、蓬莱御巫(ほうらいみかんなぎ)の祓女(はらいめ)の待遇を説明し、宇賀さんが職員さんに、蓬莱御巫(ほうらいみかんなぎ)の舞女(まいひめ)の待遇を説明しています。


「さて、皆さんはこれでリングを授かりました」

「このリングには魔力がこめられており、守秘の魔力が発動されています」

「女神様、今夜お力をお示しになられるので、この者たちに見せても良いでしょうか?」


 うまいですね、稲田さん、何が何でも美子さんたちに仕事をさせる気です、それも大量にね。

 

「構いませんよ、ついでですから、採用された方々と一緒に、校内の備品や設備をチェックしていきましょう」

「その時、必要な物などを、提案していただきましょう、まとめてつくってあげます」

「さて、今度こそ昼寝をしてきますので後でね」


 そして日が傾き始めたころ、美子さんがやってきました。

 皆で校内をチェックを始めます。


「そういえば、プールはまだ見ていません、見てもいいですか?」

「飛び込みはありませんよ、なんせ上の陸上競技場は200メートルですからね」


「短水路の25メートルプールと35mx25mの水球公認の二つ、あとシャワールームなどの付属設備、冬でも使えるように、温水にしておきました」

 完璧ですね、さすがに美子さんです。


「蔵書が少ないですが……」と、教員さんがいいます。

「でも場所がね……」と、宇賀さんが返しました。


 すると美子さんが、

「仕方ない、地下に書庫をつくりましょう」

 などといって、国立国会図書館のように地下五階まである地下書庫をつくります。


 自動化書庫で、約一千万冊は収納出来そうです。

 蔵書はインターネットなどで購入できる本、特に古書などを、買いあさることになりましたね。


 ただ十三歳から使用することになりますので、児童図書は、優先的に購入することになります。

 今までの図書館は、本棚を取っ払って、閲覧ルームなどになっています。


 ここにあった情報処理センターは、校内全てを管理する、中央制御コンピューターに取り替えられました。

 見てくれは、生徒たちの情報教育のコンピューター、端末が並んでいます。


 ただこのコンピューターは、地下書庫の下、非公開の六階に設置された、さらに強力なコンピューターにより管理されており、この地下のコンピューターが、蓬莱ステーションの管理コンピューターにつながっているのです。


 稲田さんが、

「一応、皆さんは蓬莱御巫(ほうらいみかんなぎ)となります、女神様にお仕えするわけです」

「特に教師の方々は、祓女(はらいめ)ですので、皆さんのリングをかざせば、この世界のコンピューターではあり得ない人工知能に接続できます」


「ある程度の、開示可能の問題なら、計算させることも出来ます、皆さんの出身母体の為に、使用してもいいですよ」


「ただしハッカー行為は無理ですし、強行しようとしても、リングの力で不可能となります」

「その上、全ての記憶を消去したうえで、免職としますから注意して下さい」

「とにかく不可と表示されたら、諦めてください」


 次々と見えないところで、改修されていきます。


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