キャラクター紹介(第四章終了時点)

 キャラクター紹介(第四章終了時点)


 桜井時久


 遂に町までやってきた主人公。初めて見る町の景色や様々な人の日常に内心感動している。


 全身大怪我でズタボロだったが驚異的な回復を見せ、数日でそこそこ動けるようにまでなった。これには怪我人に慣れている方々もビックリ。常人なら一月は寝込む大怪我だったりする。


 今章で都市長やヌッタ子爵、ネッツといったこの町の有力者達と面識が出来たが、それがどのような意味を持つのか時久はイマイチ分かっていない。


 ジューネに言われるまで気がつかなかったが、腕時計やら魔石やら売ったら金になりそうな物を結構持っていたりする。ただ積極的に売りたがるかと言うと話は別。


 文字の読み書きをジューネに頼んで皆で教わっている。決して時久は読み書きが苦手という訳ではないのだが、本当にゼロから覚えるので苦戦中。





 アンリエッタ


 本当に神様だったという時久にとって驚きの事実。アンリエッタの属する七神は、この世界においてはかなりメジャーな信仰の対象である。元々はこの世界の神ではなく、一時的にこちらに来ているだけだという。


 この世界の元の神のことを聞くと一気に不機嫌に。どうやらこの話題は地雷らしい。





 エプリ


 時久の護衛として同行中。護衛のためなら同室だろうと添い寝だろうとお構いなし。むしろ近い方が護りやすいという徹底ぶり。仕事に真面目過ぎるのも考え物です。


 実はテーブルマナーや礼儀作法などもそれなりに嗜みがある。やろうと思えば簡単なパーティーに出席しても恥をかかない程度には。……そもそも出ようとは思わないが。


 文字の読み書きも結構達者。時久がもしエプリに教わっていた場合、それはそれでしっかりと教えていただろう。……少しでも間違うと風弾が飛んでくるスパルタな授業ではあるけれど。


 誰かのために特殊な薬を探しているようで、金をひたすら稼いでいるのはそのため。薬の情報を持っているかもしれないキリを次会ったら問い詰めてやろうと考えている。





 セプト


 時久に従って何処までも。奴隷はただ主人のために。基本的に自分の意思より主人を優先するので、時久としては困りもの。


 魔族ではあるものの、背中に生えている小さな羽さえ隠せばヒト種と変わらない。また人形のようなかわいらしさもあって調査隊でも町でも大人気。……本人が意図して狙っている訳でないのが恐ろしい。


 今回自身に埋め込まれた魔石のことが問題になっており、それが時久の負担になっているのではないかと考え解決には積極的。


 しかしそれはそれとして主人第一主義なので、ほとんど時久の傍を離れようとしない。当然寝床も一緒……のつもりだったが、そこは時久が断ったので断念。あとで早起きして足にしがみつくくらいで勘弁してくれました。


 あるシスター三人娘によって色々吹きこまれており、時久の精神に地味にダメージを加えたりする。


 今は魔石を安全に外せるよう、胸に特殊な器具を着けて生活している。時久と共に勉強会にも参加しているが、こちらの方が物覚えが良いのでもうすぐ追い抜きそう。





 ジューネ・コロネル


 商人の本領発揮とばかりに町で動きまくっている少女商人。クラウドシープという便利な足も手に入れて、ますます金儲けに余念がない。


 実は元々公爵家の血筋であることが判明。しかし本人曰く没落したようで、それが何故今は商人になっているのかは不明。ただ金を集めているのはそれに関係がありそうな雰囲気。


 都市長やヌッタ子爵、ネッツやキリといった曲者ぞろいの相手に対し、自分の利を確保した上で互いに儲かるように交渉するのは至難の業。


 それでも今回出来ているのは、ジューネの交渉術もあるが相手側も同じように考えているのも大きい。互いが互いの利益を尊重できるからこその結果である。


 着々と次の町に行く準備を整えているが、今はヒースの一件とキリの帰還を待っている状態。





 アシュ


 今回珍しくジューネと別行動が多い用心棒。


 一時期ヒースや調査隊の面々の教育係として都市長の屋敷で厄介になっていた。その縁もあって再びヒースを訓練することに。


 これまで教えていた教官から話を聞いたり、一度ヒースの動きを見てから訓練の内容を考えたりと、結構計画的な訓練になる予定。


 都市長からは食客として誘われているが、あくまでジューネの用心棒というスタンスは変えないようだ。





 ラニー・クレイル


 調査隊から一時離れ、セプトの治療と都市長への報告のため時久達と町まで同行する。この町において多少の顔が利き、ラニーの口利きによってエプリは審査の際にフードを取ることを免除された。


 教会のエリゼ院長とは叔母と姪の関係。薬師としての実力はどうやら叔母譲り。


 本来セプトのことが済んだらすぐに出発する予定だったが、エリゼの忠告もあって一日休んでからの出発に。





 ドレファス・ライネル


 交易都市群第十四都市ノービス都市長。四十代半ばの落ち着いた雰囲気を持つ紳士。しかしそれだけではなく、時として獣の如き獰猛さをもちらつかせるやり手の男。


 セプトの治療などに協力する代わりに、息子であるヒースの訓練と調査を時久達に依頼する。


 以前から凶魔化についてすでに情報を掴んでおり、バルガスやセプトの治療が迅速に行われるよう手配した。


 他にも宿泊の手配、移動手段であるクラウドシープの貸し出しなど、様々な面で時久達のバックアップをしている。……むろんそれに見合うだけの成果を時久達が挙げるのを見越してのことだが。


 実はヒュムス国のディランとは冒険者時代の戦友。時折連絡を取り合う事で情報交換をしている。都市長としての仕事の間に行方不明になった昔の戦友の行方を追っている。





 ヒース・ライネル


 調査隊副隊長。都市長の息子。


 貴族然とした優男。背は時久より少し上。やや長い茶髪をかきあげる様はそこそこ絵になる。……練習したのかもしれない。


 ラニーに好意を寄せていて、ちょくちょくアタックを掛けるのだが全てスルーされている。ちょっと不憫。


 なまじ才能があるため大抵のヒトを自分より下に見る悪癖があり、教官をおいて鍛錬をすっぽかすこともしばしば。特に最近はひどく、昼間いなくなって夜中に戻るということが続いている。


 アシュのことは数少ない教えを乞う価値のあるヒトだと思っている。それなりに尊敬もしている。鍛錬も強くなったと実感できる。ただ……いつも全力全開で倒れるまでやるのでかなりキツイというのが正直な所。だから少し苦手。





 エリゼ


 教会兼医療施設の院長。品の良い老婦人。バルガスやセプトのような凶魔化関係の患者を専門に扱っている。


 ドレファス都市長の子供時代の恩人でもあり、都市長の数少ない頭の上がらない人。都市長のことを時々ちゃん付けする。


 セプトに埋め込まれた魔石を安全に摘出するため、独自に開発した器具の試作品をセプトに渡した。


 ラニーは姪であり、彼女の体調を会うたびに気遣っている。





 アーメ、シーメ、ソーメ


 シスター三人娘。エリゼの元でシスターとして働いている。アーメが長女。シーメが次女。ソーメが三女の三つ子である。


 『華のノービスシスターズ』『エリゼ院長をお助けし隊』など様々な名乗りがあり、その度に某戦隊ものよろしく背中に爆発の幻覚が見えたり見えなかったり。エリゼ曰く悪い子ではないが少し悪ノリをする癖がある。





 ヌッタ・ムート


 子爵。六十半ばででっぷりとした太鼓腹を揺らしながら歩く様は、どこかユーモラスでタヌキを連想させる。


 珍しいものを集める収集家で、屋敷の地下に屋敷よりも広い展示室を作るほどの趣味人。能力的には更に上の爵位になれたものの、趣味で財政を圧迫しすぎて本家から無理やり隠居させられたという。


 ジューネとは祖父と孫のような関係。元々はジューネの両親と交流があった。ジューネが商人として活動することになった理由の一つは間違いなくヌッタ子爵である。


 定期的にジューネはヌッタ子爵に集めた珍品を売り込んでいるが、ちゃんと売り込まないと買い取らないという中々にメンドクサイ性格をしている。


 取引の時以外は完全に孫に甘いおじいちゃん。そしてジューネの側もほとんど家族のように接している。


 前々からジューネに養女……正確に言うと孫にならないかと打診しているが、ジューネは今はまだその気はなさそうだ。





 ネッツ


 商人ギルド仕入れ部門トップ。キツネの獣人。着流しのような衣服に帽子と小さな丸眼鏡を着けている。


 物腰はとても穏やか。腕力による争いを好まず話し合いによる交渉を好む。しかし戦闘能力がない訳ではなく、大の大人を軽々投げ飛ばす柔術の名手。


 特技として、商人ギルドで一度でも登録、商談したヒトの顔と名前と簡単な情報は全て頭に入っているという。


 ジューネとは何度も取引をしていて、いずれノービスを出発する際に補給物資を用立ててくれることに。……ただしジューネは値切ろうとして逆に貸しを作る結果になってしまった。





 キリ


 情報屋。頭には砂漠でよく見るようなターバンを巻き、服もダブっとした布製の物で体型などがまるで分からない。もふもふに目がない。ジューネの依頼で不在の間に出来た店などの情報をまとめていた。


 時久達のこともある程度情報を掴んでいて、服の中に潜んでいたボジョの事まで言い当てて見せた。ジューネに時久の手に入れた闇夜の指輪について調べるよう依頼を受けて出立する。


 去り際にエプリの探している薬について仄めかしていった。





 西東成世


 現在ココの大森林を探索中。もう数日彷徨っているが、幸い食料は豊富だったためほとんどハイキングのような様相になっている。


 自身の加護『召魂術』によって、真っ赤な毛並みのお喋りな猫ナエ、寡黙な自称犬の真っ黒な狼リョウを召魂。苺大福モドキのプゥも合わせて着々と森を探索している。

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