第4話 神棚の芯入れ

 当日は、神主さんが一人で我が家へやって来た。

 前準備として部屋のあちこちに習字の紙のようなものを細長く雷のような形状にして藁と一緒に結んだものをトイレや部屋のいたるところに貼り付けた。

 玄関には赤い紙のお札も2枚貼られた。

 神棚は、住んでいる住所管轄となる神社のお札を右に置いて、その他の神社のお札は左に置くらしい。

 そうしないと神棚をいくら奉っても神棚の役割を果たさないらしい。

 調べたいときには、神社庁に直接問い合わせると管轄の神社がわかるようだ。

 あわてて夫がお札を買いに行き、今度は天照大御神のお札もないことで神主さんが神社へ取りに戻ることになった。

 大騒ぎの末に神棚の芯入れが始まった。

 そして、部屋を祓う儀式もすることになり、引き出しやクローゼット、電子レンジの蓋まであけてお祓いは執り行われた。

 最後に最終チェックで、寝室のクローゼットにまだいたようでもう一度祓うことになった。

 霊がみえる神主さんに祓ってもらえたから良かったものの、みえないけど部屋のお祓いをする神主さんだって日本中たくさんいるのだろう。

 霊現象に悩んでいただけにここだけはしっかりやらないと後で困るのは自分たちである。

 一緒に夫に憑いていた他人も祓ってもらい、私も7対3で自分を出せるように眉間の間に神様を入れていただいた。

 その後は霊現象に悩まされることはなくなり、私も精神的に落ち着いてきたのだった。

 これも神棚がある事が意味している。毎日神棚のお水やお米を新しくして古いものは捨てずに他のお米とあわせて炊いて食べている。

 お水もポットに入れて飲んでいる。御下がりを頂くことから光が入り健康にいいらしい。

 塩やお酒もお風呂に入れたりしている。また、日に何回かはローソクに火をつけて祝詞をあげる。これが私の日課となっていった。


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