垢抜けないわたしと、でもだから、わたし

*垢抜けないわたし*


なんていうか、昔から華がなかった。


地味、パッとしない、垢抜けない……言い方は違えど、要するにそういう泥臭いタイプ。


できるだけ、目立たず平穏無事に生きていきたいから、それはそれでいいはずなんだけど、華やかでなくても、スッキリとスタイリッシュに生きている人には、やっぱり憧れる。


無いものねだり、というヤツ。




詩とかエッセイや物語にしても、わたしの書くものは”キラリと光る感性”からは、悲しいかな程遠い。自分の経験してきたものとか、思うこととかしか書けない。


でも元々、そんな心弱い自分に向けて、語りかけたくなったのが、書くことをはじめたキッカケだった。




表現されている言葉の世界は、わたしにとって、どれも眩しすぎた。挫折や哀しみを描いているものさえ、自身がどうしようもなく苦しい時、それはやっぱり、よそいきの顔をしていて、ちゃんと整って美しく見えた。


何か、何かが違う……。


ありふれたどこにでもある、そんなヘタレの声……頑張れなかったり、要領悪かったり、苦痛に滅法弱くて、情けないくらいにオタオタしてて、見苦しいけど、何とか生きてる。


わたしは、そんなわたしに語りかけたかったんだと思う。


エゴイストなんだ。


共感して欲しかったのは自分自身で、共感したかったのも自分自身だった。




*でも、だから、わたし*


結局、わたしの書くものは、とても個人的で。やっぱりありふれているし、パッとしない。


でも、だから、わたしらしいと、最近そう思うようになった。




スタイリッシュな部屋には憧れるけど、実際に住んだら、わたしはくつろげない気がする。


好きな雑貨で溢れ、本に囲まれたこの部屋を何よりも愛しているように、憧れと、そうなりたいか、は違うものなのだろう。


これでいい、というよりも、わたしはわたしでしかいられない。




そしてこれは、いつもの如く、ちょっとばかり長いつぶやき。独り言。

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