幕間 設定公開・七奈瀬奏
月に一度の令和ダンジョンキャラ設定。
今回は丙類2位にして最初の魔討士の一人、七奈瀬奏です。
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13歳。男。
巻くような少し癖のある茶髪、身長150センチほどで少しやせ気味で、同年代としては小柄な少年です。
ダンジョンが現れて世界が大混乱に陥っているまさにその時、野良ダンジョンで両親と妹を殺され能力に覚醒しました。
その時はまだ8歳、日本のみならず世界的に見てもほぼ最初期の魔法使いです。
またこの年での覚醒もかなり例外的です。
彼の存在により、ダンジョンの魔獣に対抗できる人間がいるのではないかという話となり、能力を持つ者の調査が具体化しました。
そういう意味でも影響が大きい存在と言えます。
目覚めた時点では世界最強クラスの魔法使いであり、魔討士の制度が整備された現在でも一線級の戦闘力を持ちます。
初期の定着ダンジョンの攻略に貢献し、金銭的にも相当に稼ぎました。数億単位の貯金を持っています。
本人も家族を失った悲しみと怒りを戦闘に向けていました。
現在のランクは丙類2位。
功績点的には余裕で1位に上がれるのですが、1位に上がれていないのは主に性格の問題です。
あと面倒が嫌で本人が昇格を拒否しています。
4年を経てもダンジョンへの復讐心は消えておらず、積極的に戦闘に参加します。
今は魔討士協会東京本部付で、定着ダンジョンの攻略をたまにやりつつ、野良ダンジョン発生時の対応をする遊撃部隊的なポジションです。
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当時は魔討士……というか能力を持つことが確認された人が皆無であったという事情があったとはいえ、家族を失って傷が癒もなくダンジョンでの戦いに駆り出されました。
また、ダンジョン討伐の英雄と称して広告塔のように扱われたこと、初期のダンジョン攻略は彼にかなり依存していたため我儘が通ったこと、命がけの戦いでの精神的な疲弊、金目当ての親族に囲まれたことなどの経緯もあり、かなり歪んだ性格になりました。
見た目は可愛い美少年、上位の魔法使いであり初期の討伐の英雄という感じのアイドル的な有名人ですが、完全に猫かぶりです。
本性は高圧的で攻撃的。
倉庫街の戦闘でやったように、敵であれば人間でも躊躇なく殺す残虐性も持ちます。
自分の正体をマスコミに売ろうとした関係者を社会的に抹殺したこともあります。
本性も含めてこのことを知っているのは魔討士協会の上層部のごく一部であり、魔討士協会の闇として絶対の秘密事項となっています。
◆
能力は、魔素を針金のように形成したもので攻撃するというものです。
その何百本もの針金のような魔素を球状にして左右に従えています。
詠唱を最初にしか必要としないため、一度戦闘態勢に入ると殆ど攻撃にラグがありません。
針金は本人の意のままに動き、目標を刺し貫いたり、縄のように束ねて薙ぎ払ったり、帯のようにして斬撃のようにも使えます。
自分の周りを囲んで防御にも使うほか、あまりうまくないものの足場にして移動することもできます。
針金は一見細く見えますが強烈な貫通力を持ちます。
束ねて殴ればトラックくらいなら軽々と吹き飛ばせます。
また、本人の性格上、正面からの力任せの攻撃で相手を圧倒したがるのですが、実際はかなり繊細な扱いも可能です。
射程も50メートルほどとかなり長く、精度に拘らなければさらに遠くまで届きます。
強烈な攻撃力に加えて多数の針金による面制圧能力、詠唱を必要としない即応性や継戦能力、防御にも使える汎用性と射程距離と、こと戦闘においては隙がありません。
魔法しか受け付けないような魔獣には対抗策がないという欠点を持ちますが、単純な戦闘能力なら丙類1位の藍樺亥澄を上回ります。
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誰かを守りたい、誰かに感謝されたい、愛されたいと思う気持ちと、なぜ自分はすべてを失ったのに世間の連中はのほほんと生きているんだ、という相反した気持ちを持ちます。
高圧的で我儘な半面、寂しがり屋の部分も強く、今も亡くした家族を想っています。
現在は片岡君の妹である絵麻と恋人未満のような関係です。
魔素を収束する絵麻の能力は彼と相性が良く、作中では描いていませんが代々木での戦闘の後も何度か定着ダンジョンで共に戦っています。
このため戦友のような関係でもあります。
歳は絵麻の方が1つ上でほとんど差は無いのですが、絵麻の方が姉貴分のように振舞っており、彼もそれを拒んではいません。
絵麻と関わることによって、憎悪と敵意を糧に戦い続けた彼に少し変化が訪れつつあるようです。
金目当ての親族とは完全に切り離されて今は魔討士協会が用意したマンションに住んでいます。
本人は生活能力皆無なので、加賀美桐子という魔討士協会の関係者(カウンセラー兼監視役兼身の回りの世話係)と同居中です。
趣味は甘いものを食べることと、人と話すこと。
特にケーキに目が無く、新しくオープンしたパティスリーに頻繁に出没します。
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