第3話妖怪退治
「ぜっつたい倒す」
そのためには組織で成り上がって一対一のバトルに持ち込んでやる
彼女は、こぶしを上げる
ーー組織といっても、いろいろ役割がある
端的に言えば、前方で戦うもの、支援系など
彼女は、その中でもーー前方で「妖怪」を打ち滅ぼす係である
ーー悪しき妖怪は倒すーーそれがモットーである
悪しき妖怪とは一言でいうと、
瘴気とは、空気に交じり、体内に入り体を中から壊し、運を吸い取る
ま、いえば、「遅効性の毒」みたいなもので
ーー令を上げるなら「女鬼」である
激しい嫉妬、激しい恨みの中、もうそれしか見えず
延々と過去を繰り返し見ることしかできず、新たな情報が耳に入らない中で
誰の言うことも聞かず
ーーただ、呪い続けーーただ、壊し続ける
呪う相手がいなくなろうとも
そんな連中を相手取るのが「組織」というわけである
ーーーただ、組織といってもいろんな連中がいる家族連れなどは基本
独身達と、家が違うわけだからあまりかかわらない
「あ、おそすわけでーーーす」
「あ、兄貴」
ミカンの入った箱を持ってくる、元「僧侶」
八つ当たりのこぶしが飛んでくる
「兄貴ーーーー」
僧侶である、「
<亜空間>で戦う、前方戦闘系女の気合の入ったこぶしは
けっこうこたえる
「紅世、そんなことより結界、はったの」
ーー紅世は思う、なんてひどい人なんだと
そして、最近仕事たまってきてんのになんて鬼なんだと
「結界は張っておく、よ」
兄弟子のボコられ、「だったらさっさと張りなさい、心配させないで」
ーーすいません、兄貴
紅世は合掌するーー結局、働かせて
ーーなんだかんだ、兄弟子に匹敵する「弟子」のいなかった
「この寺」は、--結界、浄化説法などを組織から一手にまかされている
だが、紅世をはじめとして、本来の仕事が忙しくなかなか、組織のほうが片付かない
あるいは、やっと片づけられるその時、には身の回りのことが後回しになる
だからたまーーに、元この寺の僧侶だった「兄貴」が
ただ働きされる
「いいってことよ、それよりお前ら腹減らねえか?」
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