第2話誇りに思う
「はい、ご飯できたよ」---
袋から出し、「鍋で煮る」
すると、「粉」はとけてーーー、白く液体になる
ーー「てつ、はいあーーーん」
数えで5歳になる「てつ」は、摺粉がいまいち好きではない
ただーー朝いちばんは摺粉と決まっているのだ
てつに、それをあたえているのは「流れ」という人間である
流れは、獅子舞を着ていて、顔どころか姿が得わからない
声だって、枯れてあまり出ない
ーー夜は「摺粉」と決まっている、「、、、てつ、口を開けて」
少し、温かいくらの温度で溶ける「摺粉」は、一袋はそれほどでもないものの、積もれば高いのである
「いーーやーーーー」「てつ、、、」鉄を縦にだっこして「流れ」は涙を流す
ーーそれは、一人の妖怪に言われた言葉「独立しろ、人に助けを乞うなーー自分の力で、生き抜いて見せろ」を思い出したからだ
「、、、自分だって、そうしたいさ」
今の今まで、考えないようにしてきたことが頭をよぎる
ーーーーけどな、抱っこにおんぶで生きていくしかない、わかってるだろ
他人とかかわつて生きていくしか方法はないんだ
そこにーー「弁慶」が帰ってくる
「おかえりなさい、まだ、ご飯の用意できてねえから」
「いつもすまねえな」抱きしめられる「、、、大丈夫、大丈夫だから」
部屋に、11になるおろくと13歳の長男
が集ってくる
「じ、じゃ飯つくんぜよーー」弁慶はたまにはと、「料理」を作る
ーーーそうだ、カッコ悪いといいたければいえ、これが俺たちの処世術だ
処世術なんだ
「おろく、鐐之助、って鐐どうしたんだよ、その傷」
5歳になる次女「おりん」は、遊び疲れて眠ってる
ーーー陣屋といい、「藩士」がたくさん住んでる長屋みたいなところは
壁が薄い、そして人が密集してる
弁慶の組織の同僚が、次男「
喰いすぎるのだろう、やつは最近ーー腹回りを友達にからかわれていたのに
まだ食うつもりなのか
ーー「同僚」、そして3男「
壁一面に住みで落書きして、、、怒られた挙句ふて寝である
3女「てつ」を抱えたままの、「流れ」は平凡な毎日に願いを届ける
ーー組織の面子は、ほとんど「同じ屋敷」に住む習性があった
だがその中でも、妖怪退治と役所仕事という点において特異かつ
頭一つ抜けた「弁慶」になんでそうあれるかと同僚が聞いてみたことがある
ーーー答えは「女のため」だった
流れを一言でいうなら、「見た目がオッサンであるが、女性器」を持っている状態というか
ーー外見と性格だけをとるなら「女」にはならないのだが、
それでも、16年連れ添った相手のためというわけである
ーー彼女たちが勝たなきゃいけないのは「家族持ち」の男であり、「妻」のために戦う男である、と
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