第6話
(6)
「ロボ男お前ぇ
#おお、成程。つまり影様は本当の『
ロボ男の頭が360度回転して、ピピと音を鳴らす。
「わかったのならそれで良い」
そこで影が止まった。
#どうされました?影様?
「見ろ。身体が細くなってるだろう」
見れば言う通り影の身体が細くなっている。
「休憩だ。ここで太陽の陽を浴びて影を太くする」
言うや砂漠の上に大の字になって倒れた。
暫く横になっていると確かに徐々にだが影の身体が太くなってゆく。
#おお、身体が元通りになっていきます
ロボ男が驚いて、腕を動かす。
「俺もお前もエネルギーはこの太陽だ。だから無限大と言いたいとこだが、いけねぇことに影は動いていると段々細くなる。まぁ細くなるとこうして暫くゆっくりとしてりゃ元に戻るが、実は細くなりすぎた影はもとに戻ることができないんだ。理由はわかんねぇけど」
言ってから何かを思い出したのだろうか、ゆっくりと言葉を吐き出した。
「細くなって動けなくなった仲間の殆どは『夜』が怖くて、急いで『ブジ』に行きたかったんだろうな。細くなりすぎちまった奴はもう元には戻れないことを知ってるのに、それでも無理して歩いて結局、『夜』に呑み込まれちまって消えた」
ピコピコとロボ男のディスプレイが動く。
「何だ。記録してんのか?」
#はい、動画として声と影様の姿を記録しています。
もし『夜』に呑み込まれてしまって消えてしまったときの記録用に
それを聞くや、影ががばっと起き上がった。
「何だと!!てめぇ!!」
ロボ男が慌てて言う。
#冗談です。お気になさぬように。あっ身体がもとに戻ってきましたよ。それでは歩きましょうか?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます