文化祭の企画をがんばる地学部の生徒たちの、キラキラと爽やかな青春もののお話。
好きなところはいろいろあるのですが、まず文章の巧みさに惚れました。自然でありながら、もうものすごく読ませる。冒頭の流れというか説明順というか、あれだけの内容をしっかり説明して、でも自然に理解させるあの話の組み立て。焦点の当て方やカメラの引き方が、もう惚れ惚れするくらいに綺麗でした。
内容もまた見事というか、題材に関する描写の緻密さがすごいです。部の活動内容を読んでいるだけでもう楽しい。描写の巧みさもあるのですが、内容それ自体の持つ面白さの掘り下げがうまく、さらにそれを登場人物の心情を絡めて語ることで、なんというかもう大変たまらん完成度になっています。
終盤、というか結びの展開はもう、読んでいて本当にわくわくしました。
面白かったです。とても素敵な物語でした。