音亜視点:パート2

最近瑠花の様子がおかしい。

私が話しかけても上の空。

なんで私を見てくれないの?

そう思う日々が続くようになっていった。

仕方ない。

久々にあれを見てみるか。


学校が終わり、部屋に戻る。

ある1つのパソコンを立ち上げ、画面を映す。

過去に部屋に遊びに行った時に設置した監視カメラ映像と音声が入る。

あぁ、瑠花。

瑠花は私が守ってあげないと。


親にご飯ができたと呼ばれるまでずっと見ていたが不審な点は無かった。

しかし、晩御飯を食べ終え、また観察を続けるとある違う行動をし始めた。


スマホで連絡を取っているのは普通なのだが、誰かに電話をかけ始めたのだ。

その会話の内容を一言一句聞き逃さないようにヘッドフォンを被り、耳を澄ます。


瑠花が話し始める。


「もしもし梨友?あぁ、ごめんね突然。今大丈夫?」


梨友……?

ダメだ、瑠花の事しか分からない。

誰のことなんだろう。

私以外に仲のいい人がいたなんて。

歯ぎしりをしてしまう。

私の瑠花が奪わる……。

怖くなる。


「次の土曜日お出かけしない?え?場所?そうだなぁ……西モールはどう?時間は12時からで大丈夫?あ、うん、わかった。じゃぁ次の土曜日西モール12時ね。じゃぁねー。」


次の土曜日西モール12時。

これは徹底的に調査しないと。

私は土曜日のために変装道具、盗聴器、双眼鏡などの準備を開始した。

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