第21話


タナトス協会の中は下級死神・中級死神たちが止まることなく仕事をしている。


魂を能力を包み運ぶ死神、アカシックレコードを管理する死神がいた。


ホールは上まで吹き抜けになっており4、5階はあるだろうか・・・

上から下まで死神がいた。



(死神って凄いな・・・)

隣をふとみるとアントニーはソワソワいていた。



「ん?どうかしたか?」

俺はアントニーに声をかけた。



「いやぁ〜実はさ・・・今日は四天王のアザゼル様と特訓の約束をしているんだ・・・」



アントニーは気まずそうな顔で答えた。

アントニーは四天王アザゼルと能力が近いということもありアザゼルに気に入りられ、たまに特訓してくれているらしいのだ。



「えっ?こんなところにいる場合じゃないよ・・・早く行かないと」


俺は早く行くように促したがアントニーはため息をつきながら口を開いた。



「今のこの状況では無理だよ・・・こういう時のゴーシュ先輩はちょっと癖があるし

それに待ち合わせはタナトス協会だから見つけてくれるのを願うことにするよ」



アントニーはため息をつきながら

アザゼルが見つけてくれることを祈っていた。



ホールを抜け階段を上がり3階に行くとゴーシュは俺たちを連れ廊下をスタスタ歩いて行った。

突き当たりに着くと蛇の彫り物がしてある大きな扉があった。



そしてゴーシュが口を開いた。

「さぁみんな着いたのだよ。ルシファー君は初めてだね。ここは僕が毎回勉強会に使っている部屋なのだよ。

この部屋はタナトス協会でもちょっと特別な部屋でアカシックレコードを使いながら映像を映し出せるし勉強会には最適な部屋なのだよ。」



ゴーシュが両手で扉を開き中に入った。


部屋の中は凄かった。部屋の至るところにアカシックレコードが流れており部屋のところどころで本が浮いていた。

そして、机・椅子が置かれていた。


(こんな光景俺が生きていた世界ではありえない・・・本が浮いてる・・・

勉強会か・・・死神のことなんかまだ何も知らないし俺の能力について何かわかるかもしれない。いい機会かもな)



俺は勉強会をチャンスに考えることにした。



「では、ルシファー君、アントニー君、席につくのだよ。勉強会を始めるのだよ」



こうしてゴーシュによる勉強会が始まった。





「ルシファー君は死神の仕事についてはわかっていると思うから死神の能力についてから教えるのだよ。

死神は階級や実績を積んでいくと封印が開くのだよ。封印は基本的に第1〜第5の封印があるのだよ。」



ゴーシュはそいうとアカシックレコードの映像を映し出した。

映像には死神の中に流れる能力、能力を使っている死神の精神状態が映し出されていた。

その映像を参考にゴーシュが口を開く。



「こんな感じで死神は能力を使うと精神力や体力を消耗するのだよ。そのためルシファー君は

まず精神力・体力づくりから始めるのだよ。そのサポートはアントニー君頼むのだよ。」



「オーケー、僕に任せてよ。ちょうどいいや、修行一緒にやろうよ!」



アントニーにそう言われると俺は嬉しくなって返事をした。


「いいのか?一緒にできるなら嬉しいよ。ぜひ頼むよ」




アントニーとの修行が決まり強くなるための道のりがちょっと近づいた気がした。

(アントニーの修行には四天王がついてる。俺の能力のことが掴めるチャンスだ。)




「じゃ、続きいくのだよ、次は封印の解放すると何が変わるのか説明するのだよ

まず、第1、第2の封印は基本能力に関しての封印なのだよ。

まず第1の封印が死神として生まれた時に知性や基本的な能力が与えられ

その時に解放されるのだよ。ルシファー君は覚醒、アントニー君は幻獣化だったように

各個人に能力が与えられるのだよ」



そこで俺が手を上げゴーシュに質問をした。


「はいっ、ゴーシュ先輩の能力ってなんの能力なんですか?」


「あっ確かに僕も知らないや、ねぇねぇ教えてよ」



アントニーも便乗してゴーシュに聞いた。



俺たちが質問しゴーシュが咳払いをし口を開いた


「まぁそんなに知りたいのなら答えて・・・」



その時扉が開いた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る