第18話


そこでサマエルは言葉を止めベリアルの様子を伺っていた。

そしてベリアルは何かに気づき口を開いた。



「まっ・・・まさか、サマエルよ・・魔王の座を継ぐのか・・・?」



「はい・・・魔王亡き第2の指揮官としてやってきた私以外この先魔族界を守っていける魔族はいません。

そして今この瞬間から私は魔王となりこの魔族界を守っていきます。

そして魔王として魔族界一同はベリアル様の力になるとお約束します。」



サマエルはそいうと両手を天に掲げベリアルの能力に被せ自身の能力で魔族界全体を覆った。




【固定能力 セリノーフォス・光フォス】


サマエルの能力は力が強く滅びかけていた魔族界には力が戻り溺死状態に陥っていた魔族たちも

力を戻しサマエルが魔王になることを認めたかのようにサマエルの前に魔族たちは膝まずき忠誠を誓い

そして魔王の証としてサマエルの額には刻印が浮かび上がった。



「ベリアル様、これであなたの能力は解いてもらって大丈夫です。

これで気を使わず動き戦えるはずです。」



「だがサマエルよ、お前はどうする?魔王同様、能力で魔族界をかばっていては

身動きが取れなくなるぞ。力も弱まって、今の現状を考えると狙われてもおかしくないぞ」




サマエルの返答はベリアルの心配を吹き飛ばすものだった。


「ご心配ありがとうございます。ですが私の能力は、前魔王それに皆さんとは少し違います。

通常、能力を使うと体力・精神力などを消費し継続的に使用を続けると

それに伴った体力・精神力が消費されます。

ですが私の能力は【固定能力】というもので

【固定能力】というのは発動時のみ消費しますがその後は消費しません。

ですが私の能力は、発動時のみであとは自然がカバーしてくれます。

私の場合は【月】です。

なので私も魔族の皆さんも力になれるので安心してください。ベリアル様」



その後サマエルは自身の能力・魔族の能力について教えてくれた。



アバドンの能力は【特殊能力】

特殊能力とは、自身そのものが能力みたいなものだ。そのため体力の消費などはなく

魔法界では時別だとも言われている。初代魔王【サタン】も特殊能力の持ち主だ。



前魔王の能力は【代償能力】

代償能力とは言葉の通り代償を払う代わりに能力が使えその逆もある。



サマエルの能力は【固定能力】

固定能力とは力の消費の元を決め発動させる。

サマエルの場合は消費の元を月に固定し消費を最初の発動時のみと抑えている。

使い方によっては最強の能力になる。



そして大体の魔族が持っている能力は【悪】という能力

基本的に他の能力に比べ力はないが潜在能力が高ければ話は別だ。

他に負けないくらいの力が手に入る可能性がある。



ベリアルはサマエルとの話が終わるとアバドンと死神との繋がり、黒幕について

調べるため魔族界を去った。

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