第12話


アントニーに連れられ鳥居の奥に進むとさっきとは全く違う雰囲気の場所に出た。

辺りは薄暗く不気味な空気が漂っていたが不思議と居心地は良かった。

そして目の前にはまだ体が小さい子犬ような生き物がいるが俺の姿を見ると体を震わせていた。


おそらくアントニーが言っていた(ボニー)だとすぐわかった。


少し近づいてみるとすぐに隠れてしまいさらに体を震わせていた。


「ボニーは死神に異常なほどの恐怖心を抱いているんだ」と耳元でアントニーが呟いた・・・



そしてアントニーはボニーに近づき口を開いた。


「ボニー?大丈夫だよ。この死神はこの前話した僕の友達、ルシファーだよ

僕とルシファーちゃんで幻獣界を守りたいんだ。だからボニーの口からルシファーちゃんにも

今の幻獣界のこと、それから過去に何があったのか話してくれないかな?」


アントニーがボニーに問いかけるとボニーは何やら考え込むような顔をしていたが

少しの沈黙の後、重い口を開いた。


「わかった・・・・アントニーが言うなら信じるよ。

君の名前はルシファーっていうんだね。君が知りたこと全て知っているわけではないけど・・・

僕の知っていることを話すよ。」






そしてボニーは幻獣界であったこと、なぜ他に幻獣がいないのかを話してくれた。



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