第2章 ちょっと優しいご主人様

08 頑張れ私。頑張れるかなぁ。



 行き倒れ(二回目)していた時のワンシーン。


新たなヤバいイケメンさん「ほう、お前。アホそうな見た目よりは年齢高そうだが、なるほど……なかなか良い顏してるじゃないか。俺の持ち物になれ」

私「ふぇっ!」

新たなヤバいイケメンさん「持ち帰りの品が増えたが、リアやカイネに世話をさせれば問題ないか。お前は今日から俺の使用人だ」

私「ふぇぇぇぇぇぇっ!!」






 唐突ですが、私は私のお顔が嫌いです。


 実年齢より四歳か、五歳は年下に見られるくらい童顔なんです。


 高校生にもなるのに、中学生か小学生に間違われるこの顔が私はあまり好きではありませんでした。


 だけど、ひょんな事から異世界に転移してしまった私は、その童顔を買われてその手の趣味の人に拾われて命拾い(?)。

 そのまま、その人の屋敷で働かせてもらう事になったんです。


 名前は、カーライル・ディン・クルガート。

 身分は、お貴族様です。


 良いとこのボンボンで、すっごく偉そうなんですよ。

 こーまんちきで鼻高々、超天狗。

 という感じです。


 でも、困難に行き当たったら、とにかくトライ・トライ。


 落ち込んでるよりは頑張った方が良い主義ですが、異世界転移してからの私はなかなか波乱盤上すぎますよっ!


 そんなわけで、カーライル様こと今のご主人様の、出会いのワンシーン回想を終えて、私起動。


 お貴族様こと、カーライルさま、もしくはご主人様のお屋敷にて。


 用意してもらった私の部屋でむくりと起きあがり、使用人の服に着替えます。


(はぁー、こんな調子でうまくやっていけるのかなぁ?)


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