第21話なんで俺のせいなんだ
テスト思ったよりも大変で更新が滞りましたごめんやで。
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「おはようございますわ、透様!」
週明け。朝から元気に登校してきた彩々愛が、にっこり笑顔で芽里に話しかけた。なんか、無理してない自然な笑顔って感じだな。特に外見で変わったところはないけれど、いつもの無理やりつくっていた笑顔より断然いいと思う。そう、白雪彩々愛は元が可愛いんだ。芽里と雪には劣るけど。
「彩々愛嬢……」
それを芽里もわかったのか、いつもはめったに見せない
「透様、放課後よろしくて?」
「あ、ああ……」
彩々愛、周囲の視線に気がついてくれ。
そして放課後、彩々愛は最後までファンクラブ共の視線に気が付かなかった。やば。いつもの場所にやってきて木陰に隠れると、彩々愛と芽里と雫月が現れる。
「透様、雫月様、先日は背中を押してくださってありがとうございましたわ」
ほら見ろ、こいつの真の笑顔はディ◯ニープリンセスなんだ。
「どうだったの?」
優しい声で雫月が尋ねる。すると彼女は少し寂しそうな目をした。
「お父様はおかあさまと離婚なさるそうですわ……」
それはそれは喜ばしいことじゃん。そんな悲しそうな顔しなくてもいいと思うけど……
「再婚なさるかは未定だそうですの。わたくし、また母と呼べる存在を失ってしまったのね……」
ずき、と心がいたんだ気がした。どれだけ光の存在なのだ、この少女は。あんなに怖い思いをして、全く母親をしてなかった女を、ちゃんと母親と思っていたのか。もしかして現代にもう一度現れた本物の白雪姫か? いや多分そうなんだけど。
「でもね、わたくし新しいお友達ができたの! 七人兄弟なのよ、とても楽しい方々なの」
いや突然の七人の小人要素〜!! まじで突然ぶち込んでくるじゃん、とことん童話少女だな白雪彩々愛!
「そ、それは良かったな……」
ほら芽里も返答に困ってるよ……
「わたくし、転校するかもしれませんの」
唐突に彼女はそんなことを口にした。おやこの展開、つい最近も見たな。もしかして一難去ってまた一難システもでも導入してる?
「せっかくこの学校に入れて嬉しかったのですけれど……残念ですわ……」
「そうか……彩々愛嬢、」
すっと雫月てが彩々愛の頬を撫でる。
「もし転校したとしても、なにか困ったことがあれば僕のところにおいで。相談ぐらいには乗ってあげるよ」
雫月、それかおがイケメンじゃないと許されないやつたど思う。イケメンだから許す。
「はい、雫月!」
ぱあ、と花のほころぶような笑顔を浮かべた彼女は、とんとんと軽い足取りでその場を去っていった。
「はあ……やっと問題ごとがどうにかなった……」
帰りの車に乗り込み一息ついた雫月が特大のため息をつくながら座席にもたれかかる。
「彩々愛、意外といい子だったんだね。変なぶりっ子かと思ってたから雪びっくりしちゃったあ」
俺たちから話だけ聞いていた雪が話に入る。そうだよなあ、パーティーとかでしか見たことなかったらそう思うのも必然だよな。今後あったら大変そうだなあ……まあ、印象がいい意味で変わるなら何ら問題もないか。
「ふふ、問題が解決してよかったですねえ」
「ちょっとさくら、フラグは立てちゃだめだよ。うちの学校は絶対一難去ってまた一難システムを導入してるから確実に次が来る」
というかもうそろそろ学園祭の準備始まるし。俺たちその日行かないのに準備には参加しなきゃだからな。おかしいだろ。ほっといてくれよ。
「うわ、透のせいで学園祭のこと思い出したじゃない最悪」
「確実に俺のせいじゃない」
「おにいのせいだよ」
なんでだよ!!
「お坊ちゃまのせいですね」
便乗すんじゃねえ征太!!!
「お坊ちゃまのせいなんですか??」
ほら、よくわかってないさくらが混乱しちゃったじゃん!
「違うよさくら、俺のせいじゃないよ」
「透のせいだよ」
おいこら雫月。
「なぜに俺の扱いはこんなんなんだ??? 特にさくらと征太の雇用主は俺のはずでは???」
別に強制はしないけどもうちょっと俺のこといたわってくれてもよくない? さくらと征太って俺のメイドと執事だよね?? 普通ならはあ?っていわれそうな状況だけど、それが事実なのだ。二人にお給料あげて二人の仕事助けたりしてるのは俺だから!! そう、この俺!
「いやあ、まあいいかなあと……」
何がいいかなあだよ。
「おにい、給料だしてるだけじゃ懐かないんだよ」
さらっと変なこと言わないんだよ雪。
「ともかく学園祭参加しなくてもいい権利もぎ取って来たのは俺なんだから多少は許されるべきだよ」
つっこみでそういうと、車に乗っていたみんなはそろってぽかんと口を開けた。
「「それは今関係ないのでは??」」
俺の味方は何処。
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次の更新予定日は十二月十四日です!
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