異世界信長2
螺貝が吹かれると同時に試合が始まった。
信長がボールを持ってドリブルを始めると、ゴールキーパー役の家臣が馬を連れてきて騎乗を勧めた。
それを信長は「たわけ」と一蹴して相手ゴールを目指す。
すると相手チーム役の家臣たちが道を開けて平伏しだしたところで俺は試合を止めた。
「信長様、彼らは相手チーム。いわば敵です。敵が平伏していては試合になりません」
「……? 俺に平伏せぬ敵などおらなかったが」
ああだめだ通じてねえ。考えろ俺は歴史に詳しいんだ。
「それは、あれです。あいつです。信長様に何度も反乱を起こし、その度に平伏して許されてもまた反乱して最期は自害した、そう!松永弾正です!」
びきぃと音が聞こえそうなほど野太い血管が信長のこめかみに浮かんで、
「で、あるか」と彼は言った。
相手チームの家臣たちはそのまま捕らえられ自害を命じられた。それを無念とか言いながらハラキリ始めそうだったので俺は泣きじゃくって謝りまくってなんとか止めた。
「ガハハ、面白きやつ」
何がガハハだと思ったが気に入られ、俺は侍大将ということになった。
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