後日譚 その2
う〜ん……今日は裏出雲大社と繋がってるダンジョンに作ってある会議棟で会議してるんだけど……
「俺の世界に地獄をですか? なんで地球の生き物を受け入れなきゃ……」
「そうも言うなニノ。現状だと地球もパンツノ惑星も同じくらい冥界の人工増加が問題になっているんだ。」
「ゆる〜い感じので良いからさ。地上に生きる生命体がいない、海だけの世界とかなら良くね?」
ハーデス様と何故か一緒に会議に参加してるポセイドン……今日がお初なんだけどな……
「お前も良く言ってんだろ? 食べ物を無駄にする奴が少し許せないってさ。そんな奴を受け入れる感じで、ゆる〜いのを用意してくれよ。余ってんだろ? 惑星とか神とか。」
確かに余ってるけどさ……
「こちら側にメリットが無い気がするんですが。」
「それはアレだ、安定した漁獲量の確保。お前のトコの猫に食べさせる魚の種類の増加、あとはテーマパーク化している裏出雲大社の料理屋で提供される料理の割引だな。」
うっ……それは魅力的だな。
「とりあえず試しに作ってみないか?地獄の地上1階って感じでな。」
う〜ん……青い月の中にか……
「月の内部を亜空間にして、地中海くらいの広さの海と小さな島だけで良いんですよね?」
「出来れば綺麗な海にして欲しいな。俺がバカンスとか行けるようにさ。地球の海の綺麗なトコには殆ど人間が居てな……プラスチックゴミとか何処に行ってもあるし。」
確かに汚いもんな地球の海って……
「んじゃま、詳細は後日詰めるとして……お前のとこの海で泳がせてくれよ。魅惑のマーメイドとかと一緒に海のランデヴーがしたいんだ。」
仕方ないから聖域にポセイドンと一緒に帰って来たんだけど……
「ニノ!なんか変なのがついて来てる。魚の匂いがするのに魚じゃないの。」
「おっ。お前が噂のガンモか。焼いたカツオが好きなんだってな。ほら、やるよ。」
海パンの中から焼いたカツオを取り出したぞ……
「ガンモ、ダメだよ。知らない人から食べ物を貰っちゃ。」
特にパンツの中から出したのとか衛生的にダメ。
「ニノの言うことは大事。でもカツオは美味しい……」
「そこの海で泳がせて貰うのにちょくちょく来るから、友達になろう。そしたら知らない人じゃないだろ?」
むむむ。ガンモが言いくるめられてる……
「なあニノ。弱肉強食の世界じゃないと基本的に肉を得るのは無理だろ? そこと契約すりゃちゃんと食い物は入荷出来るようになるんだし、真剣に考えてくれよ。」
あれ? 水中眼鏡とシュノーケル付けて、海パン一丁なのに真面目な事言ってるな……
「地球側は、罪人を浄化出来る機会に恵まれる。パンツノ惑星は食い物が入荷する。ウィンウィンだろ?」
ありゃ……ガンモがカツオにかぶりついちゃった……
「一応真面目に考えてみます。月の内部を弄るのは簡単なんで。」
砂浜から海に向かってダイブしたポセイドンなんだけど……
「魅惑のマーメイドちゅわぁぁん。ボクとえっちい事しないかい?」
忘れてた!あいつもゼウスと一緒で女性関係がクソなんだ。
「神力【強制転移】発動。」
天元大陸の中央に聳える霊峰・限界突破の山頂に飛ばしといてやった。
「ガンモ。なんか疲れたからのんびり散歩でもしようか?」
「うん。ニノに乗って楽に移動する。」
左肩に上半身をデロ〜ンと預けてるガンモは癒しだな。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます