第4話 犬吠埼椀子の日常
犬吠埼椀子(いぬぼうざきわんこ)
高校一年生 女 亜麻色の髪をツインテールにしている。
犬のような印象を醸し出している。
親友の宇佐見日和といつも一緒にいる。
椀子「うさぴょんうさぴょん、ねえ聞いた?昨日のニュースのアレ」
日和「ショックだよね。シャイニーズの五十嵐が熱愛発覚だってさ。ツブヤイター荒れてたもん。」
椀子「そんなのどうでもいいよ。ティラノサウルスに新説がー!ってやつ。」
日和「ああ、そっち。なんだか今日の夕方に発表とか言ってたね。」
それからその日は一日中、椀子はそわそわしっぱなしであった。
放課後のチャイムが鳴ると同時に走って帰り、日和はそのあとに続いて走った。
椀子「ただいまー。てれび!てれび!」
日和「お邪魔します。」
京子「あらいらっしゃい。お茶出すわね。」
ちょうど始まる頃であった。記者会見場では、けたたましくシャッターが切られ、今か今かという熱気が立ち込めていた。
やがてティラノサウルスの新説が語られたのだが、その姿は毛むくじゃらでかつての威厳はまるでなく、絶滅した鳥ですと言われても納得のクオリティであった。
椀子はふらふらとかべに寄りかかり、片手をついて体を支え、
椀子「なんかさあ、違うじゃん。そうじゃないじゃん。」
日和「わんこちゃん、その、元気出して?」
椀子「………台無しダイナソー。」
がっくりとうなだれる椀子の為に、日和は夕飯のお手伝いをした。
今日も平和だった。
めでたしめでたし。
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