第3話 森の中にて

俺は森の中で目が覚めた。

森の中なのだろう、今までの人生で訪れたことはないが。

木々に囲まれ、草が生い茂る。俺がどこに進むべきか、獣道も見当たらないのでわからない。


「ここはどこ?」


つい声に出した問いだが、誰も答えてくれる人はいない。


夢かとも考えたが、この質感、五感を刺激するこの場は、現実なのだと感じさせられた。


「さて、俺はどうするべきなのか?」


この場所は自分の理解が及ばない場所だ、

ここで俺の選択をどうする?

知識にある異世界だと言うのなら、ステータスと言うべきか?


そう考えていると、目の前に数字が浮かんできた。

この数値の意味するものはなんだ。

ゲームで出てくる画面によく似ている。

数字だけあっても、比較するべき対象が無い数字は、ただの文字だ。情報にもなっていない。


先ずは生き物に会って見ないことには先に進めないな。

夢なのか、あの記憶が確かなら、俺は生まれ変わっているのだろう。


記憶に残っている自分の見えか方は、自分の昔を見ている、記憶を遡ったようだ。

小さい・・・。

それが第一印象だ。

顔は確認がまだとれていないが、やはり僕は何かが変わったのだろう。


自分の内側で問いが浮かび続けていたが、目の前には文字が浮かび続けている。

この木の名前?

草の名前?

何々の木。何々の草。この木は~、と文章がウィンドウの様に写し出されている。


頭が痛い!

文字が俺の頭の中を埋め尽くす。

くっ!もっと少なくなれ!


そう頭の中で考えると、目の前がスッキリした。


意識をすると文字が浮かぶ。

意識をしないと、文字は出てこない。


鑑定?


僕がいる場所はやはり、今までいったところではない。

移ったのか?


そう考えていると、そばで物音がした。

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異世界に転移してしまった人生 sazae9 @sazae99

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