第3話 燃え尽き騎士
拝啓、諸君。お仕事お疲れ様です!または学生さんはお勉強お疲れ様!!私、一般メイドのミーナです。
いやね、思うんですよ。何でも頑張りすぎは良くないなーってね。昨日ついに騎士エドワード様が城にお戻りになったんですけど。それは酷い有り様でして、私達が何を言っても「ああ...」とか「ハァ...」しか言わないのです。ええ廃人になっちゃいました彼。自分1人じゃ何も出来なくなってしまって、食事もお着替えも何もかもお手伝いしなければならない始末。輝かしい騎士はどこへやら。
燃え尽き症候群って言うんですか?きっと彼は外征に出られて魔王だの何だの倒したのは良いものの、人生やり切った感を感じてしまったのでしょう。だからといって半死人になられるのは迷惑だが。
彼の騎士隊にもお話を伺ったのですが、帰路で急に真っ白になったと言うのです。訳わかめです、全く。
エド様を心待ちにしていたアリアンナ様といえば、彼が大病じゃなくて安心していたけれども、どうしてよいか混乱されておりました。
しまいには「私がこれからエドワードのお世話をします。お風呂にも私が入れます!ご飯も私が食べさせます!寝るときには、枕元でお話ししてあげます!」
とかアリアンナ様が言い出して。「いやいや、あなた王女よ?あなたがこれから目指すのは介護士ですか!?」と私が言ったところ。
「いいえ、私はエド様のママになります。」とのこと。
ああ私はこの時まで忘れていました。この王女も少し可笑しな子でした。
オーマイガァです。あーあ、これからしんどそう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます